■2017年07月01日 インタビュー入門@名古屋
名古屋で行われたHCD-Netのインタビュー入門に参加してきました。
(お昼はやっぱり稲生でひつまぶしを食べました。)
■講義
▼奥泉さん自己紹介
フリーランスのユーザビリティ&UXリサーチスペシャリスト
14年目 1170セッション
▼インタビューの位置付け
→人間中心設計のプロセスのうち、利用状況の理解と明確化
▼アイスブレイク
お題:笑えるエピソード
→ない
怒ったエピソード
→バニラエアかなー
▼日記調査
最近は便利なアプリがある。
▼流行りの行動観察だけではダメなの?
→安藤先生曰く
「観察とインタビューを組み合わせた調査と分析を繰り返すことで
ユーザの生活世界がどんどん観えてくる」
▼インタビューとは・・・
ユーザの行動の裏にある気持ち、その気持ちを持つに至った経緯、
その気持ちを支える動機といった「心の声」をユーザ自身に
語ってもらうための「場」がインタビューです。
▼インタビュー演習1
ウォームアップ
ペアを組んで笑えるエピソードを話す
→ただし聞く方は無表情、無反応で聞く。
無表情で話のは大変
インフォーマントにちゃんと聞いているということを態度で示す。
インフォーマントはインタビュアーのことをよく見ている。
→自分の表情を作る訓練をする
▼インタビュアーの役割
1.場づくり
2.舵取り
3.深堀り
▼場づくり
・まずは自分がリラックスしておくこと
・最初に「シタシキコトニモ衣食住」
シ・・・趣味
タ・・・旅
シ・・・仕事
キ・・・気候
ナ・・・仲間
カ・・・家族
ニ・・・ニュース
モ
衣・・・服装
食・・・食事
住・・・住まい
→インフォーマントに「感じのいい人で良かった。身構える必要はなさそうね」
(ラポール形成)
▼舵取り
・「質問は○○ということだったんですけど・・・」と質問を繰り返す
・時間を優先して「ちょっと話は変わりますが・・・」とちょっと強引に
話題を変えることもある。
▼深堀り
・聞いて答えて終わりはアンケート
・一直線に向かう事が深堀ではない。
→オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンを上手く使い分けること。
クローズドクエスチョンを使ってダメなわけではないが、
なるべくオープンクエスチョンを上手く使う。
→なぜ?を上手く利用する(ずっとなぜ?を繰り返されるとムカつく)
色んな聴き方がある「なぜ、どうして、なにゆえ」
▼演習:道に迷ったエピソードを互いに共有する
▼インタビューは簡単?
・行動の背景、目的や動機を人は必ずしも意識いていない
・人の記憶はあてにならない場合がままある
・意識や自覚があったとしても、それを言葉にして説明するのは難しい
・人の話にはウソや言い訳や取り繕いが混じる事がある。
▼記憶
・短期記憶
(奥泉さんは1セッションのうちに記憶されるぐらいを短期記憶としている。)
→インタビュアーの記憶も短期記憶なのでメモをとり、
同じ質問をしないようにする。
(ラポール形成をくずす一因となる。)
・長期記憶ー宣言記憶ーエピソード記憶
ー意味記憶(間違えて覚えている可能性がある)
ー手続き記憶(言葉にするのが難しい 例:自転車の乗り方を説明する)
→やってもらうのがいいが、その準備をしておく必要がある。
▼思い出せないときヒトはどうするか?
ごまかされないようにする
▼認知的不協和
例:イソップ物語「すっぱいぶどう」
インフォーマントが辻褄合わせをしなくていいんだという気持ちを
持ってもらうようにきをつける。
世間一般的にはって話にすり替えてしまう場合もある。
→ご自身ではいかがですか?と質問する。
▼選択的注意
ビデオ1回目
→ゴリラに気がついたか?
ビデオ2回目
→カーテンの色が変わる
→黒いシャツのチームが減る。
※人間は何かに意識を向けるとそれ以外のことが見えなくなる。
ただし選択的注意をあえて使う事もある。
▼先入観
リアカーを押しているのはお父さんという先入観
→実はお母さん
▼知識の呪い
ミシシッピ川は1万マイルよりも長い?短い?
→人間は一度知識を持ってしまうとみんなが同じ知識を持っていると勘違いする。
→インフォーマントが「こんなこと私が言う事までもないよね・・・」と思ってしまう。
■インタビュー設計
▼インタビューの種類
・構造化インタビュー
・半構造化インタビュー
・非構造化インタビュー
構造化インタビューはアンケートと一緒なのでやらない
非構造化インタビューはいきあたりばったりなのでやらない
→半構造化インタビューを実施する。
▼インタビュー設計
ビジネス目標
↓
ビジネスインタビュー
↓
調査設計
↓
調査準備
↓
調査実施
↓
▼ビジネス目標
名古屋への観光客誘致を狙い、
訪れる観光客が街を散策し、
観光スポットへアクセスしようとするときの困難を
軽減してあげるための施策・サービスを考案したい。
→これがとても大事
利用状況の明確化→潜在的ニーズの発見
▼調査設計
ユーザーインタビューを利用する。
▼調査目的
A.とBにわかれて、各ペアで名古屋への旅について、
インタビューの設計をする。
→利用状況の明確化を意識する。
1問1分ぐらいで考えておく。
10分なので10問くらい。
→常葉大学の望月さんと一緒に頑張ったのですが、
6問しか出てこず、インタビューで苦労する結果となりました。
▼演習:
実際にワークショップで10分間タカシマさんにインタビュー
→2分ぐらいあまってしまう。
もとのペアに戻って振り返り。
どうなったらいいですか?みたいなニーズを聞くインタビューがあった。
→10分のインタビューではさすがに無理。
→時間は正確に終わらせる
(早く終えるとインフォーマントが役に立てなかったと思ってしまう。)
▼質問
・聞きにくかったインタビューは?
→アルツハイマーの夫婦へのインタビュー
夫婦間が険悪な雰囲気だったため別個にインタビューしたした。
・確証バイアスについて
→一般的なバイアス→先入観
確証バイアスとは人間は仮説を持ってしまうとその仮説を良いとする
意見を優先しがち。
→だから第3者がいい。
・インフォーマント側のバイアスとしてプロインフォーマントはいるのか。
→いる、50代で昼間来れるヒトは限られる。
(リクルーティングの段階で排除する)
・スクリーナーとして予習できないように事前アンケートを使って
準備をするようにする。
(具体的には書かない)
・インフォーマントの実施人数は?
→一概には言えないが5人の評価で80%の問題が解決できると言われている
(評価の場合)
・インタビューするときにインフォーマントの気分がいい気分になりすぎて話を盛ることはあるのか。 →ラポール形成はできているのでダイレクトに「盛りました?」と聞く
・言語の違う場合通訳などを挟む場合は?
→通訳を挟まない、ネイティヴなインタビュアーを雇うべき
■懇親会
懇親会は世界の山ちゃん柳橋店にて。
席が分断されてしまうのがちょっと問題ですなー。
2次会はいつものごとくSAYURIの本店に。
名古屋の皆さまありがとうございました。
(帰りもバスで帰りました。)
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