UX Study#1 「UXのこれまでと現在地」 2022年12月07日

■「UXデザイン宣言」
 ~人にうれしいプロダクトをみんなでつくろう

▼監訳
 プロダクトビジョン 丸善出版

▼UXデザインにおける安藤のポジション
 実践
 理論
 教育

■UXデザインの考えかた

▼UXとUXD
 UXはユーザーの主観

 UXDは作りて側の話。
 ユーザーがうれしいと感じる体験になるように製品やサービスを企画の段階から
 理想のユーザー体験を目標としてデザインしていく取り組み方とその方法論

▼体験こそ商品
 
▼消費者は”体験”を買っている
バルミューダVS一般的な家電サイト
 
▼UXとは何か?
 ユーザー体験は、製品やサービスを実際の利用状況(利用文脈)の中で利用する際の、
 ユーザーの中に生じるもの。
 
 →十人十色は正しい。
  がある着眼点でみるとなんらかのパターンが見て取れる。

▼UXの期間モデル
 UXは、時間の観点で捉えることが重要。
 ユーザーは、それぞれ、異なる評価基準で体験を評価する。


▼産業デザインとしてのUXデザインとサービスデザイン
 サプライズパーティーを企画した。→UXデザイン?

 より多くの人の体験を再生産されたり量産することが必要

▼UXデザインを軸としたイノベーション
 Japan Taxi(GO!)
→本当にユーザーの体験を考えているサービス

▼タクシー配車サービスを比較してみる
 体験のどの期間に注目してアピールしているだろう

 ・Japan Taxi→累積的UX
 ・MOV→エピソード的UX
 ・S.RIDE→瞬間的UX

▼今度は競争力の観点で考察してみよう

▼体験全体を様々なレンズで見ることが重要
 UXデザインはUXをとらえる多様なレベルを行き来し、
 すべてのレベルを計画することになる。
 売りはその内の重視点。

■UXをデザインするということは?
 
▼ユーザー体験の中心は「体験価値」
 体験価値は、誰かにその製品やサービスの良さを伝える時に、
 自然と話される内容になる。

 製品やサービスを実際の利用環境で使い続けたときに
 どんな思いを持つか、それが製品・サービスの目指すべき目標

▼あなたの製品のユーザーは使用後になんと言いますか?
 1.ペルソナというか想定ユーザーもはっきりしてないから
  よくわからない

2.ペルソナや想定ユーザーは決まっているけど、
  なんて喋るのかよくわからない

3.ペルソナや想定ユーザーは決まっているし、体験価値はわかっているけど、
  私以外のメンバーはわからない。

4.ペルソナや想定ユーザーははいるし、開発で議論する時によく出てくるので、
  ほかの人もだいたい何を喋るかわかると思う。

■UXデザインの基本的な考え方

▼UXデザインの大きな特徴
 「ユーザーの主観的体験」と扱いにくい事象を、
 ユーザーモデリングという技法を活用し、デザインの俎上に載せる点が最大の特徴である。
 
 従来のマーケティング・セグメントでは不十分
 ユーザーの利用状況・利用文脈に基づいてパターン化

▼ユーザーモデリングとUXデザインの考え方
 価値層 1,価値を考える    →価値マップ
 行為層 3.行為を最後に考える →ジャーニーマップ
 属性層 2.想定ユーザー    →ペルソナ

 ※UXデザインは時間を扱う専門家

▼UXデザイン/HCDに対する誤解
 
 ・そのペルソナはマーケットでどれくらいの規模いるんだ?
 ・ペルソナってそんな偏った人の事を考えても売れない
 ・もっと万人に受けいられる機能を考えないと

 こういう考え方では”機能てんこ盛り”になるだけ
 結局使われない製品になるだけ、という反省
          ↓
 UXデザイン・HCDの重要な発想
 利用状況が同じであれば人は同じような行動・反応をする可能性が高い
 (人間行動の状況依存性を応用)
 

▼エンジニアの不安心理
 一般解を考える訓練を受けたエンジニアにとって、
 特定の利用状況だけで解を考えることの不安があるかもしれない。

 一般解 > 個別解

 ※ペルソナは状況のパターン

 一般解:同じ利用状況や・体験を変更して良いユーザーに広く対応
 個別解:ペルソナを用いた個別的状況を追求した解決策

 エンジニアとしては両方必要。モードの切り替えが大事

▼UXデザインは普遍的な考え方です。
 あなたの顧客(本当のユーザー)が
 これから作る製品を使った後にその良さを他者になんと伝えますか?
 それをあらかじめ想定してから作るのがUXデザインです
            だから
 作る人全員がわかっているべきことですよね

■顧客の内的な”気づき”を促す

▼考えるべき方向性~変革(変身)経済の時代
 現在の経験経済は、徐々に次の経済へと進展しつつあり
 体験を捉える着眼点も変化していく必要がある。

 今後は顧客の組織や顧客自身が変身していく関係性を
 サポートするサービスでなければ存在意義は薄い

▼経済価値の進展としての経験(パイン&ギルモア)

 視点を変えてください

 あなたの顧客がどう人として変革・変身できれば
 その人もその関係者もうれしいでしょうか?
 そのために必要なことはなんでしょう?
 力を入れるべきことを見極めましょう

▼顧客が変革できるサービスは人を呼ぶ
 
 顧客こそ商品

■質疑応答

UXを専門とする人が今後どのような業界でニーズが高まるか展望があればご教示頂きたいです。
 →あらゆる業界に必要。開拓していってほしい。

日本企業だとUXの専門家が高い報酬を得られる場所が少ないように思います。
やはり外資系の企業に行く方が良いのかなと思ってしまう事もあります。
 →行ったらいいんじゃないですか。

NPSが好きではないとおっしゃっていましたが、どうしてでしょうか。
 →あるユーザには良いものが、あるユーザには悪いものになる、
  推奨することとしないことは同じ現象かもしれない。
  NPSを妄信して取っているだけではだめ。NPSは指標・数字ではない。
  数字の本質を見ないといけない。
  推奨されないことも見ていますかね。

UXデザインはコモディティ化しないんですか。
 →専門性に軸を置くことが大事。
  体験を作る専門家は絶対必要です。

もっとお話しが聞ける場所はないですか?
 →Youtubeぐらいしかないですね。
 →Xデザイン学校とかムサビとか
 →AIITの社会人が300人くらいいるのでそのメンバーにアクション起こしていただくしかない。

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