0+経験展-安藤研究室活動報告会 2013年03月09日

2013年03月09日に行われた、
千葉工業大学 安藤研究室の活動報告会に参加してきました、
報告会+セミナーという変わった形式でした。

挨拶

3年生の山田さんから挨拶
→ピンクの服が3年生
 スーツが4年生

※今日は攻めの姿勢で行きますとのことです。

男子がコーヒーなどをいれてくれている

ZEPPELIN 鳥越さんの講演

鳥越さんは本国のサムソン電子で働いていた。
 その後会社を起こした(8年目) 現在は13名。

▼ZEPPELINの理念
 →美しい世界を想像する
 
 Beauty 美しさ

 ・人間そのものの形、所作やコミュニケーション全体を美しくしたい。

 例:会議でパソコンで議事録をかきながら打ち合わせをする
   →効率的なんだろうけど、それが本質的に美しいのか。

▼新しゃべってコンシェル
 ドコモの作るべき世界のロードマップを作成して、企画、提案、UX、デザインを行った。
 →お年寄りなどのユーザーもいるので、あえてシンプルなデザインにした

▼TOYOTA車の音声対話システムの開発
 

■これ以降は対話型で進めます。

 鳥越さんは学生時代から色んなものに名前をつけていた。

▼SAMSUNG
 ・学生時代は不良学生だった、
  3年生の時にも就職活動をほとんどしなかった。
 ・4年生の時に産学協同で行った研究でSUMSUNGを知った。

 ※会話のゴールを決めたいので、
  「学生が今後知っておくべきことを教えたい」

 →就職活動以外の道もあるんだよ!

 Q:SAMSUNG社内での仕事の見つけ方、キャリアパスの見つけ方。をどのようにしたか。
 A:SAMSUNGでは新規ビジネスを行う部署だった。
   SAMSUNGでは色んな部署の部長に挨拶にいった、
   それを許容できる文化があった。

   就職してから、常に不満を持っていたので、
   それをぶつけていった。

   日本だとモックアップを作っても、上長に説明していかないといけないが、
   SAMSUNGでは社内展示会があって、
   決め方が面白くて、社長がツーって眺めて、
   2?3つをピックアップして製品化していた。(日本にはない文化)

   これからはどうかわからないが、現状ではこういったやり方が良かったのではないか。

  Q:質問:最初はソニーのマネばかりしてたハズだが、いつ頃から追い越したと感じたか
  A:ギャラクシーを作ったあたりで、日本のメーカーでは出来ないことをやったと感じた。

▼150円
 
 東横線の渋谷駅と都立大学駅との料金
 
 起業してしばらくたったら、キャッシュがなくなっていって、
 飲み会に参加もできなくて、150円すらだせない状況もあった。
 →自分で立てた事業計画はあまくなりがち。

▼東日本大震災

 震災を気に、今まで種を植えて来た仕事が芽を出し始めた
 →鳥越さんの意識が色々と変わっていった。
  だから、今は会社に人を入れることを進めている。
 

 Q:どうしてこんな大企業とお取り引きできるようになったのか?
 A:SAMUSUNGに入れたことが大きい。

   最初は壁紙のデザインとかだけだったが、
   段々、企画などが出来るようになった。

▼ZEPPERIN
 
 ラフォーレ原宿のオフィスで、
 「船」の中で一緒に生活できるようなオフィスを設計している最中

 Q:UXペースのユーザーテスト
 A:会議室で行うようなものではなく、人にカメラを付けてもらったり、
   脳波モニターを付けたりして、
   ユーザーがいつもしている体験を行ってもらい、
   ユーザーの体験を数値化する試みをしている。

 Q:ドコモの今後の戦略マップ
   普通はドコモさん自体がやる仕事のはずで、
   デザイン会社に依頼するようなものではないはずだが、
   どうやって獲得したのか。

 A:部長さんを呼んでもらってワークショップしたりして、啓蒙していった。

 Q:デザイナー採用でどんなポイントを見ているのか?
 A: 1. 真摯さ。
   2. 表面的なデザインは教えることが出来るので、
    どれだけ広い視点でデザインの考え方を持っているか。
    (UXのメソッドに固まっている人だと戸惑うかもしれない。)

▼ZEPPERINのUXの設計
 
 例:しゃべってコンシェル

 他社は問題点を抽出してそれを解決するためのものづくりをしているが、
 ZEPPERINはあるべき姿を提示している。

 ・UXA(UX Architecture)
  ユーザー体験をベースに、ユーザーが使用したときに感じる気持ち良さや体験を、
  最大の価値としてユーザーに提供するための開発手法

  IA
  →情報を分かりやすくつたえ、受けてが情報を探しやすくする
  
  UXA
  →現在のユーザーの体験を洗い出し、
   そこからユーザーが臨んでいるであろう体験を構築する。

▼UC
 UXという概念はふわふわしすぎてわかりにくいので、
 UXの上に、User Ecstacyという考え方をしている。

 例:友達とキャンプに行って、友達と夜空を見つめていたら、
   流れ星が見えて、友達と感動を共有できた。

 UCというあるべき目標点を作り、
 定点観測することによってプロジェクトを進めていくことで、
 問題のあるプロジェクトがないようにしている。

 開発はサーフィンのように徐々に集約する形で進めなければならない。
 開発に関わる人員がどんなに多くてもUCを始めに決めて、
 皆がそれを見定めれるようにする必要がある。
 またUCは難しいものではなく一言で言えるようなもの、
 会社の概念のようなものになる必要がある。
 そのための分かりやすい開発理念のようなものがUC。

ワークショップ

「コンセプトっなんだろう -デザインを学んでいく君へ-
 ※いつもは大学1年生向けのワークショップだそうです。

▼自己紹介
 青木さん、白澤さん、石井さん、伊敷さん、松崎

▼逆推定というやり方で進めていきます。

(1)各ゲームのCMを見る。
 (2)ゲーム機のカードと、コンセプトカードを合わせる。
 (3)答え合わせ
 
  ・PS3
   テレビをパソコンにするゲーム機

  ・NINTENDO DS
   人と人を繋げるゲーム機

  ・Xbox360 Kinect
   ゲームの世界が飛び出すゲーム機

  ・ゲーム&ウォッチ
   サラリーマンが移動中に楽しむゲーム機

  ・残っているゲーム機(Wi)
   →このゲーム機のコンセプトを考えよう

  (4)Wiのゲーム機のコンセプトを考える
     →「家族団らんを取り戻す。」と考えました。

     正解:お母さんに嫌われないゲーム機

▼デザインにおけるコンセプト
 「原点」を「共有」することで、それぞれの「基点」とする。

 ・コンセプトのポイント
  1. 覚えやすい
  2. 伝わりやすい
  3. 変わらない

ゼロからできたはじめてのカタチ ~UXデザインの研究とアプローチ~

千葉工業大学でUXデザイン教育を行って来て、
 分かったこと、やってきたこと、
 安藤研のコンセプトみたいなものをお話します。

▼私たちが目指すもの
 エクスペリエンスデザイン計画
 ※プランニングに重きをおいている。
 
 UX Planning = 経験の計画
 
▼個人としてのUX、産業としてのUX
 UXとUXDというものをわけて考えましょう。

 UX
 →体験そのものはユーザーの個人的なもの
 
 UXD
 →どんな「体験」をしてもらうか計画すること、
  体験が量産、再生産される仕組みを作ること。

  ※計画と再生産が合わさってUXDと呼ばれる。

▼経験を計画するということはどういうことか?
 ・安藤研展を訪れる人々の体験を計画する。
 ・グループワークを通して学べる体験を計画する。

▼経験を計画するということ

▼安藤研究室における
 経験計画のヒューリスティックアプローチ

 1. デザインすべき経験はあなたの生活にある。
 2. あなたや当事者の心と行為の構造に新しい経験のヒントがある。
 3. 新しい経験の最小単位の原理を探れ
 4. 筋のよい経験の原理は構造的なコンセプトに変換できる。
 5. 繰り返し試すことで経験の計画は磨かれる。

▼1. デザインすべき経験はあなたの生活にある。
  自分の関心ごとをテーマにしても、生活の中から問題を定義することは難しいが、
  最もクリエイティブな作業。

  ※ただ、好きなものであればいいというわけではない、
   (問題を思い込みで設定してしまうため)

  ※企業で、「デザインを提案してくれ」は間違い

▼2. あなたや当事者の心と行為の構造に新しい経験のヒントがある。
  行為と心、価値観を店ではなく、仮説であってもよいから、
  つながりや因果として捉える。

  ※心と行為の構造は問題を含む経験の全体像、
   解決策を探るために分析することが必要となる。

▼3. 新しい経験の最小単位の原理を探れ
  経験の原理モデルをなんとかして探っていく。

  例:変形するおもちゃ
    →なぜ面白いのか、を考えて検証する。

  例:電気自動車
    →人のメンタルモデルとしては、
     自動車のガソリンは減っていくというイメージしかないが、
     電気自動車は走りながら充電するので、増えたり減ったりすることがある、
     そのメンタルモデルをどうとらえて、どう可視化するか。

▼4. 筋のよい経験の原理は構造的なコンセプトに変換できる。
  経験を構造化コンセプトとして詳細化する必要がある。

▼5. 繰り返し試すことで経験の計画は磨かれる。
  とにかく繰り返しやってみるしかない。

▼事例:
  1.デンソー
  2.丸ノ内ソーシャルモビリティサービス企画
  3.東日本震災アーカイブ・UIアーキテクチャ基本設計
  4.音声つぶやき医療・介護サービス空間システム評価
  5.千葉土産プロジェクト
 

★安藤先生のプレゼンは研究の視点を先生が発表してくれるので、
 その後の研究発表がとてもわかりやすく見れました。

その後、学生の研究発表がありました。

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