2019年03月01日(金)
価値のカタチ展2019~千葉工業大学知能メディア工学科
安藤昌也研究室活動報告会
いつものように秋葉原でつけ麺を食べてから、大崎へ。
ソニービル大崎の入り口がわかりにくくて、
若干迷いました。
(本当は大崎駅からデッキを通っていけるらしい、
僕は1階を散策してました・・・)
迎え入れてくれる学生さんがCAとパイロットの格好してる
UX王国へのフライトという形にモチーフにしてるみたいですね。
第一部:UXデザインセミナー『ものづくり系企業におけるUXデザイン導入の実際』第一部:UXデザインセミナー『ものづくり系企業におけるUXデザイン導入の実際』
■基調講演「UXデザイン教育と導入支援の10年を振り返る」
安藤昌也(千葉工業大学先進工学部 教授)
3年生がプロデュースして、4年生の展示をする
引き継がれない仕組み。
▼ものづくり系企業におけるUXD導入の課題
・製造業では”もの作り”のカルチャーがUXデザイン導入の課題となることが多い。
▼ものづくり系企業におけるUXD導入のチャンス
・一方で、製造業を取り巻く環境はUXD導入を巡って良い状況にあると言える。
いや、今対応しないと後が無い
→UXデザインがすべてとは言わないが、ものづくり系企業の
基盤的な枠組みとしてUXDを検討するチャンス
▼ものづくり系企業におけるUXD導入のポイント
・企業でのUXD導入は、大きく3点で施策を検討する。UXDは 企業の提供価値とユーザーの体験価値の一致が最も重要。
企 業文化・DNAとの整合性の考慮が不可欠。
▼UXデザインから見た顧客価値
・顧客価値とは、実現する体験価値である。これは、企業の 言葉であるが、同時にユーザーの言葉にもなるはずである。
→手法入れればいいというわけではない。
▼UXDを組織で行う仕組みのエッセンス
・UXDを一連プロセス全体を導入しようとするのは無理。
各企業や部門にとって効果のある本質的なUXDの要素を柱に、
考え方やルール、手法等を整備する。
▼UXデザインの効果の仮説
・UXDの効果に関しては検討・実践中だが、
現時点での仮説 は「成果の視点」「設計プロセスの視点」「UXD基盤の視点」の
3つから捉えることとしている。
▼なぜ「制約」か?
▼「制約」があるゆえにコミュニケーションが生まれる
ものづくり系企業でのUXデザイン導入の実際プレゼン
■「デジタルシネマカメラVENICEで分かったUXデザインのコツ」
ソニー株式会社 クリエイティブセンター
マシュー フォレストさん
▼使いやすいプロジェクトスタイルカメラをどうデザインするか
→User Centered Designの手法を使った。
▼映画作成のワークフローを分析し、認識を合わせる
▼映画作成のワークフローを分析し、問題点を整理する。
カメラアシスタントが一番ストレスを受けている。
▼アイデアを展開する
▼ユーザーに意見を聞く
ユーザーテスト
▼成果
1.ボタンを減らし、ワークフローに合わせて分類
2.USERボタンを追加し、使い勝手を拡大
3.ロータリーエンコーダー無しでもBig6調整できるようにし、
素早く確実な操作に。
▼評判は上々
1台600万、だが売り上げは気にしない
アバター2などで使われるようになりました。
▼本題はここから
▼成功のコツ?(それとも法則?)
・全員が参加した
・お客様の声を尊重した
・全員のアイディアを尊重した
・全員がステークホルダー
・実際のベンチマークした
・ペーパープロトタイプした
・ワークショップした
・専用部屋を作った
・チームとしてインタビューした
■「カスタマーバリューデザインの取り組み」
東芝デザインセンター:
加藤 善裕さん(デザインセンター デザイン第一部 インダストリアルICT担当)
▼カスタマーバリューデザイン
顧客とともに顧客視点で、様々な専門家が一体となって協働し、
価値を共創する活動
▼デザインの変遷
▼「東芝のUXデザイン」のコンセプト/プロセス
▼ダニエル・キムの成功の循環モデル
▼東芝のUXデザイン実践からの気づき
顧客にとっての価値創出のためには
・作り手が勝手に思い込みで作るのではなく
顧客に寄り添い、顧客の視点で、顧客にとっての価値を実現する
・デザイナーだけや、社内サイロの分業ではなく
多様な領域の人材の、総力戦で取り組む。
・経験価値だけでなく
事業成果や社会的影響まで、視野を広げて包括的に取り組む
▼実例 陣屋旅館
・旅館のおもてなし向上
▼参考リンク
https://www.toshiba-sol.co.jp/solution/customervalue/index_j.htm
■「支援アプローチによるUXデザイン導入の試み」
株式会社リコー リコーICT研究所:
寺村 信介さん(リコーICT研究所 AI応用研究 ソリューション開発室)
寺村さんはリコーでUXデザインの導入をしているそうです。
▼Lean UX
▼仮説管理 ? Javelin Board
▼成果の見せ方
・失敗事例1 ?教育ソリューション
9件のインタビューと4件の観察を実施、
分析・コンセプト作成・シナリオ作成を行ったが、
周囲から「これだけ時間をかけて成果がパワポなの?」
「パワポがプロトなの?」と言われた
・失敗事例2 ?会議支援ソリューション
知識創造をモデル化し、ワークショップデザイナーのインタビュー・観察を実施、
得られた知見からアイデアを出したが、アイデアの表層的な部分しか見てくれなかった
↓
プロトタイピングツールを用いたそれらしく動くプロトタイプ
顧客の体験がわかるようなでもビデオ
実施したデザインプロセスが理解できるような記録
■「ブラザー工業の取り組み:部内から社全体に広げるために」
ブラザー工業株式会社 総合デザイン部:
須藤 和美さん(マーケティング企画センター総合デザイン部チームマネジャー)
■パネルディスカッション (司会:安藤昌也)
Q「UXの結果、KPI問題」を今後どうやって戦っていこうと思うのか。
→UXリーダーを増やす。
→教育的なKPIにする
→成功事例を作る
→小さくてもいいので事例を作る。
Q「KPI気にしない方がいいんじゃないですか」
→まあまあ
Q「ちゃんとしていることの方が代理店のプロモーションにに効くのではないか」
→P Touchについては成功した事例なのかな。
→必ずしもUCDやらなければならないとは違う。
Q「BtoBのソリューションを設計する上で、現場の担当者、経営者に対してどう折り合いをつけるのか。」
→ありますよね。まずどこが力を持っているのか調査し、プライオリティーをつけます。
それぞれの担当向けに伝え方も工夫する。
Q「トップダウンが激しい、その中でUXを広めていくのはどうしたらいいか」
→社内コミュニティを作る。協力者を作る。
→トップダウンとボトムアップの使い方は難しい。
→安藤先生に公演に来てもらう。
→○○社がやっていますよ・・・とアプローチしている。
(ただし逆効果になる場合もある)
→自分が解決できます。と言って実践してから、プロセスをお話しする。
→担当者の熱意がなければ成り立たないんではないかな
Q「ユーザビリティ頑張りましょうと言っていた時期がある、要求分析がちゃんとできてないのでは。システムエンジニアリングで解決できるような。」
→本来はできるべきだけど。っていう部分がありますよね。
■グラフィックレコーディング
■学生の作品
■懇親会
懇親会はケータリングサービスで・・・
お寿司が美味しかった・・・
「利他」というお酒を贈られる安藤先生
帰る際にUX王国に入国したということで、
入国スタンプをもらえました、
芸が細かい・・・