価値検証を最速で行うリーン開発の方法とは? 2024年06月05日

■価値検証を最速で行うリーン開発の方法とは?
 無駄なものを作らないプロダクトデザイン

▼私について
 黒野明子さん。
 株式会社ブックリスタ(電子書籍がコア)

▼関わっているプロダクト
 YOMcoma

▼新規事業やプロダクトを始める前になぜ価値検証をするの?

・価値検証とは?

 →新しいアイディアを始める前に、ユーザーに受け入れられるか小規模でテストすること。

▼なぜ価値検証が必要なの?
 世の中には数多くの新しいアイディアやサービスが毎⽇⽣まれているが、実際に成功するものは限られている。初期段階でアイディアの価値を検証することで、不要なリスクを減少させ、成功への道筋を明確にすることができる。

▼リソースの最適化
 開発や宣伝に⼤量のリソースを投じる前に、⼩規模なテストを⾏うことで、必要な資源や予算の最適化を図り、資⾦や時間のロスを防ぐことができる

▼市場とのコミュニケーション

▼価値検証を行う際のポイント

 ※完璧を目指さない!

▼実際には
 このマインドになるのが難しい

▼かかしソリューション
 ・書籍:アドレナリンジャンキー

▼少ないリソースで価値検証を実現する方法あれこれ

・コンシェルジュ型
・オズの魔法使い型
・スモークテスト
・プロトタイプ

▼コンシェルジュ型
 まるでホテルのコンシェルジュのように、実際の製品やシステムが存在しなくても顧客のニーズに応じて対応する。

▼オズの魔法使い型
 顧客には⾼度なテクノロジーやシステムが動いているように⾒せかけるが、実際は⼈の⼿で動かしている。映画「オズの魔法使い」のように、裏側の実態は隠す⽅法。

▼スモークテスト
 ①未完成の商品やサービスを、動画でプレゼンテーションすることで、顧客の興味や反応を探る。
 ②商品が完成する前に、顧客からの注⽂を受け付けること。
これにより、実際の需要や売れ⾏きを予測する
 
▼プロトタイプ
 アイディアや思考を可視化するための製品の試作品。
操作性やサービスのビジネスモデルについて確認する。

▼YOMcomaで実施した事例
・コンシェルジュ型
 →漫画原稿をコマにバラして動画を自動作成する価値はある?
 →手作業で動画を編集して、漫画投稿者さんに話を伺うと…
  ちなみに話を聞くコツは…
  ①過去の行動にフォーカスする
  ②頑張ってなんとかした話が出るとナイス

※漫画原稿をコマにバラして動画を自動作成する価値はあった!

▼スモークテスト/プレオーダー
 読者はマンガ作品を応援したい?
 その一環で投げ銭したい?

 アプリ上にかなり本物っぽいUIを設置した
 →遷移先画面に需要についてのアンケート動線を設置

 アンケートの反応が弱かったので優先順位を下げた。

▼オズの魔法使い型
 InstagramやThreads用の正方形マンガ画像があると便利?
 →受け取った画像を⼿作業で切り出しマンガ投稿者に送付&インタビュー
 →⼀定の需要はあったものの動画の⽅が強い反応だったので
優先度を下げた

エンジニアが⼤規模に実装する前に様々な仮説を試しています

■質疑応答

Q.機能のリリース後の改善要件の優先順位が上がりにくい多分リリースした後改善するのって結構劣後しちゃうよねというお話だと思うんですが初期リリースで早く新たに作ったものをあとから改善しにくい中で、どう仮設検証や改善するのが良いでしょうかという結構すごい良い質問かなと思いますが、何かこの辺りでお考えとか、今どうしてるよとか、そういうのがあったれますか。

→正解はないかな。優先順位をさげている。
 操作ができるのはマスト。

Q.漫画原稿コマにばらして動画を自動作成する価値と読者は漫画作品を応援したい、その一環で投げ銭したいなどの仮説の価値を見せるために、行ってることがあれば、ご共有いただきたいです

→デプスインタビューを週3くらいやっている
 Twitterで漫画を描いている人を探す

Q.仮説検証のときに大体何人ぐらいに話を聞きに行くことが多いですか。その中でどんな結果が得られればこれいけそうという自信が得られますか何か基準とかあるのかみたいな

→数で言うと1年間に100人くらいに聞きました。
 (数ではないと自分たちでは決めている)

Q.興味深いお話をありがとうございました。実際に検証にはどれぐらいの期間工数をかけたのでしょうか?また検証の中で一番難しかった箇所はどういったところだったか教えていただけると嬉しいですというところ何か一つ、例えば例のケースだとこれぐらいかかってたとか、難しかったこういうところとかもしエピソードがあればお伺いできればなと思います。

→手動で動画作ってた話だと3週間くらい。
 難しかったことは口では欲しいと言っていても実際に実装すると使ってもらえない。

Q.プロダクトの終わりはどのように決めていますか。

→明確には終わりを決めてはいない

Q.PdM、デザイナー、エンジニアの仮説検証するときの責務、役割分担みたいなところって何かどういうふうにしてますか

→PdMがリードしている。

Q.検証の結果を悪いと判断する部分には方法論がありますか(特に検証のN数が少ない場合)

→多数決ではきめない。
 N=1であっても検証する。
出してみて様子を見る

Q.先ほど”ニーズ・課題の深さ”をアンケート等で検証・確認した事例を共有していただいたかと思いますが、その深いニーズ・課題が”どの程度広い”かを検証する必要はあるのでしょうか。

→エクストリームユーザーに使ってもらう。

Q.インタビューで口ではほしいと言っているのに実装すると使ってもらえないということは同様に難しさを感じているのですが、そのギャップを探る工夫や方法で何か取っているものがあれば教えていただきたいです。

→推し活アプリでTwitterのアンケート機能でアンケートを取る。

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