プロダクト成長を実現するための『UXライティング』 2024年10月08日

プロダクト成長を実現するための『UXライティング』 (2024/10/08 17:00〜)
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宮崎直人氏|株式会社Paidy UXライター/コピーライター

立命館大学理工学部卒業、MOT大学院修了。統計検定2級。 2007年、日本経済社に入社。30社以上のコピーライティングを担当。 2019年、楽天に入社。顧客戦略部でポイント戦略に関わるコピーライティングとUXライティングを手掛ける。 2021年、あと払いサービス「ペイディ」を提供する株式会社Paidyに入社。「言葉による体験のデザイン」を実践している。

著書『秒で伝わる文章術』(フォレスト出版)

▼自己紹介
 株式会社ペイディ

 立命館大学卒
 立命館大学MOT大学院修了
 2019年楽天に入社
 2021年ペイディに入社

▼あらゆる学問から伝わりやすいテキストについて考える
 ・行動経済学
 ・統計学
 ・脳科学
 ・生物学など

▼データとサイエンスに基づいたライティング
 →再現性が高く誰でも応用可能

①UXライティングとは

▼UIから言葉がなくなるとどうなるか
 言葉によってユーザーは何を求められているかを理解する

▼UXライティングって何?
 ユーザーの行動を言葉でデザインすること

▼ユーザーとの接点となるほぼすべての言葉を考える
 ・UI文言
 ・ボタン文言
 ・見出し文章
 ・オンボーディング
 ・アプリのPUSH通知
 ・ヘルプ文言
 ・エラー文言
 ・お詫び文言
 ・メールなど

②UXライティングでいちばん大切なこと
 ユーザーはテキストを読まない

 ニールセン博士のAlertbox「ユーザーはいかにテキストを読まないか」
 ユーザーが読むのはテキスト全体の20%

 スマホて読むときは読解力が低下

 人間の集中力はデジタル化により低下

 
・読解力、集中力が定価した状態で流し読みしている

▼人間は文章を見ている
 Yahoo!ニュースの現在の見出しは15.5文字

 ・20年近く13.5文字だった

 ・Netflixの字幕も1行13文字×2行

 ※なぜ13文字なのか?
  人間が眼球を動かさずに知覚できる文字数は、9文字~13文字

 ⽂章を読んでいる時間のうち
 80%が物理的に眼球を動かすことに費やされており
 ⽂章を読解する処理には
 20%の時間しか充てられてない

③短いは正義

▼人間は文章を読まない
 →一文字でも短く書く

▼バナー広告の事例
 →短いコピーのほうがクリック率が高くなることが多い
 →長すぎてそもそも読んでもらえない

 短いは、読みやすさ。
 短く書くことで、読み手の脳への負担を軽減する

※テキストは一文字でも少なく

「短いは正義」が重要なのはビジネスだけじゃない

 →ジャンプの漫画学校講義録

 あらゆるテキストにおいて「短いは正義」は重要

▼どうやって短くするのか
 ・言いたいことを絞る
 ・一文を短くする
 ・別の言葉で言い換える
 ・体言止めを活用する
 ・丁寧な言葉遣いを避ける など

 UXライティングは彫刻
 土台を作ってから削っていく

④ひらがな7割:漢字3割が黄金比

 ひらがなが70%程度含まれると最もエンゲージメント率が高い
 
 ひらがなで書くと、優しくわかりやすく伝わる

 〇スマホでかしこくあと払い
 ×スマホで賢く後払い

 なぜやさしく、わかりやすく書く必要があるのか?
 →人間はシンプルで簡単なものに親しみを感じる
  (ダニエル・カーネマンの著書「ファスト&スロー」)

 プロダクトに関わるすべての文章は、
 ユーザーに好意を持ってもらうために書いている

 例:×キャッシュレスですばやくかんたんにお支払い。
   〇キャッシュレスで素早く簡単にお支払い。

 漢字・ひらがな・カタカナの解像度を上げる

 読めますか?

Paidyのロゴ
Paidyのロゴ

ロゴが読めない→流通しない→スケールしない

 ※テキストは「ペイディ」に統一

 ①ユーザーはテキストを読まない
 ②短いは正義
 ③ひらがな7割:漢字3割が黄金比

⑤UXライティングによるビジネス指標の改善事例

▼本人確認の完了率が低いという課題があった
 オンボーディングの改善を行った

 ①差分を表示
 ②社会的証明の原理

 
 ※社会的証明の原理とは
  人は意思決定を行う際、他社の影響を大きく受ける
  
  ⼈がある状況で何を信じるべきか、
  どのように振る舞うべきかを決める時に重視するのが、
  ほかの⼈びとがそこで何を信じているか、
  どのように⾏動しているかである。

 ※日本人は特に他者の影響を受けやすいと言われている

 ③理由を伝える

 ※ハーバード大学の心理学者 エレン・ランガーが行った実験
  →ビコーズバリデーション
   理由を伝えるとお願いことが成功しやすい
  

※UXライティングでプロダクトを成長させるには?
 言葉によりユーザーの認知・行動を変えビジネス課題を解決する
 (ただ美しい言葉を書くことが目的ではない)

■質疑応答
 
 ・PDMやUXデザイナーなど多職種との役割分担、
  こちらおそらくPaidyさんってどうされてるかっていうことだと思うんですけども
  →全責任は自分が持つ
  
 ・定期的に見直し等はしているのか
  →している。転職して、自分が関わってないときにできたものとかありますよね。
   膨大なだけの名前もそうですけど。

 ・土台のテキストを作るときに意識していることはなんですか。
  →とりあえず全部いれる。

 ・UXライティングではなくSEOライティングを学んでいます。
  UXライターとしてキャリアを歩みたいのですが、
  SEOの知識は役に立ちますでしょうか?
  →役に立つ。

 ・ダークパターンに陥らないように工夫していることがなにかあれば教えていただきたいです。
  →もうこれは本当にいかに正しい心を持てるかってさよると思うんすね本当、会社によって特に数字を重視する会社だと、ある程度値段パターンを冒してまでもちゃんとこうしてくださいみたいなことを言うんですけどそのときにはこれは本当に駄目ですっていうのをちゃんと言って、それこそまた本とか出てたりしますし、他社の事例とかでこういうのはよくないと言われてますとかもちゃんと説明してやんない方がいいですよっていうのを説得するっていうのが大事かなと

 ・行動経済学に関する書籍、今回いくつか出てきましたがおすすめなものはありますか?
  →「影響力の武器」

 ・ひらがな7:漢字3の考え方について
  カタカナはひらがな換算ですか?
  →OK。
 
 ・パワポの資料など、文字を詰め込むことが正義(ちゃんとやっている)のような社風です   
  が、どうやったら上司や社内の意識を変えることが可能でしょうか?
  
 →上司の意識を変える必要がある。

 ・平仮名70:漢字30ですと、13.5文字という文字数の制約内に収まるのが難しい場合も
  ありそうですが、このバランスなどで気に付けていること、意識していることはありますか?
 →そこまで厳密に考えているわけではない。

 ・医療系のサービスを扱っており、信頼性が高く求められるドメインに携わっています。
  この時、親しみやすさと信頼性を両立するために、宮崎さんはどのような工夫をされますか?
 →ひらがなを多めに使うとか、リーガルに確認する。

 ・ひらがなカタカナの7:3や、13文字について、普段どのような手段でカウントしていますか?便利な確認方法があれば知りたいです。
 →厳密には考えてない

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