NIJIBOXの説明から。
もともとはリクルートから派生。
明日から使えるユーザビリティテスト課題改善のノウハウのご紹介
馬渕絵瑠香さん
▼自己紹介
2020年の入社
▼UXデザイナーが在籍する組織
クライアントソリューション部
・探索的リサーチ
・評価的リサーチ
戦略から表層まで。
▼01 適切な課題を立てる
例:ログインユーザー名を押せることがわからない
→適切な課題にすること
押せることが分かりずらいデザイン
現状とゴールのギャップ
事例:銀行アプリのユーザビリティテストの事例
マイナンバーカードの認証にすすめない例
Why So?(なぜそうなのか)/So What?(だからなんなのか)が分かるか確認する
▼02 課題の優先度を整理する
スケジュールや工数などの制約がある中でどの課題から改善する?
改善インパクト×実現可能性で
課題の優先度を決定する
課題の発生頻度×深刻度
▼03 制作メンバーと協働して妥当な改善案を検討する
優先度高の課題からディスカッションで改善案の検討を進める
①仮の改善案作成
②レビュー
③ディスカッション
④クライアント提案
ディレクター業務について
伊藤佑将さん
▼自己紹介
2021年リクルートに入社
▼案件の種類
・受託案件
・準委任案件(リクルートの大規模サービスなど)
▼リクルート案件
①Airビジネスツールズ
②カーセンサー
③リクナビ
④SUUMO
▼要件/構造 サービス改善のための情報収集と仮説検証
戦略を持って体験を設計する
・情報収集
・仮説立て
・施策設計
・合意形成
▼骨格/表層 理想を現実にするための補助~品質管理
ディレクターはこの段階は進行や管理がメインに
・状況把握
・進捗管理
・品質管理
▼具体的な業務
より自然により多く利用したくなる体験を設計
・KPI改善
・利用促進
・保守対応
①なにを作るか?
②どうしてそれを作る必要があるか?
ビジネス的成功&ユーザーにとってクリティカルな問題とは何かを考える
サブKPIを含めた
メインKPI達成するために必要な体験
全てを根拠持って設計することで
合理的にメインのKPIを達成できる打ち手になる
▼戦略的な体験設計ではキーポイントの課題の整理
・サービス側の課題
ビジネス的要求
必ずクリアしないといけない条件
・ユーザー側の課題
調査からわかるニーズ
ニーズから浮かび上がる課題
案件によって状況はさまざまだが
優先順位を決める根拠は合意形成に生きてくる
ディレクション/UXデザインへのAI活用について
永松健志さん
▼自己紹介
2023年よりニジボックスに入社
▼AIの影響
AIはUXデザインに与える影響は大きく2つある
・AIを活用したUXリサーチ/デザインの効率化
AIによってUIデザインや開発のハードルが下がり、
Webデザインのクオリティが均質化する
↓
優位性として「UXデザイン」の質が影響してくる
・AIを基盤としたサービスのUXデザイン
今までの要素+AIが次世代のサービスの基盤となる
↓
ユーザーに沿ったサービス/プロダクトを作るためには
さらにUXリサーチ/デザインが重要となる
AI時代においてUXデザインはさらに重要さを増していくと考えられる
▼影響範囲
文字だけで表させることは結構なんでも試されています。
ただし、機密情報などセキュアな案件では利用できない
また
UXに関連するドキュメントはAIの使い方に注意が必要
▼活用デモ
お題1「フードデリバリーサービス」のユーザーに関するAIを使った基礎調査
(Graffer AI Studio使ってました)
AIを使った基礎調査のポイント
01 大前提として、 AIはそれっぽい誤情報を出すことが多く、
事実を出すのにはあまり向いてない(ハルシネーションと呼ぶ)
02 AIは一般性があってロジカルに積み上げて考えるようなことには強い。
だから考えれば分かる-考えるのに時間がかかることを聞く
03 それらを補うために、Perplexity、Genspark などの
WebブラウジングができるAIツールを使うことも効果的
04 どこまで行ってもユーザーの生の声ではなく推論なので、
これらを仮説として実際の声を確かめる
お題1の補足:「フードデリバリーサービス」のユーザーに関する
WebブラウジングのできるAIを使った基礎調査
(Perplexity使用)
お題2「フードデリバリーサービス」のユーザージャーニーマップをAIで作ってみる
(Graffer AI Studio使ってました)
AIを使ったジャーニーマップのポイント
01 UXリサーチせずに作るので、あくまで仮説ではある。
しかしながらこの速度ででてくるなら、 使う価値がある。
02 ステップの洗い出しや課題など地道で面倒な作業のたたきが 一瞬で作れるようになる。
03 1本のジャーニーだけでなく、
より網羅的なユーザーのフローを描くこともできる
04 Mermeidを使うとフローなどをビジュアル化できる
※詳しくはブログで
お題3「フードデリバリーサービス」のユーザーのペルソナをAIで作ってみる
(Graffer AI Studio使ってました)
AIを使ったペルソナのポイント
01 UXリサーチせずに作るので、あくまで仮説ではある。
しかしながらこの速度ででてくるなら、使う価値がある。
02 私達のバイアスにとらわれず、
より多角的な視点でペルソナを作ることができる
03 ペルソナが何を考えているか想像する手助けとなる ※ただしこれも仮説にすぎない
04 ジャーニーマップと掛け合わせることで、
ペルソナ特有の課題を洗い出すことができる
05 ペルソナはつくって終わりとなりがちだが、
きちんと活用につなげることができる
まとめ : AIを使ったUXリサーチ・デザインのポイント
01 AIで叩きをつくり、 人間が質を上げる組み合わせはパワフル。
8割の質に5分で到達。 残りの時間で10割を目指す。
02 もともとUXデザインは答えのない妥当性のドキュメントなので、
リサーチをできないときにAIで仮説をつくるのは可能である
03 答えでないだけでなく、 精度の担保されない仮説であることを忘れない
ユーザーや、ユーザーの近くにいる人に確かめる
04 機密情報は入れられなくても、近しいことを聞くことは可能。
聞き方を工夫すると一般論でも十分役に立つかも。
質疑応答
Q.ユーザビリティテストの課題や優先度の考え方は、エキスパートレビューにおいても基本的な部分は同様でしょうか?
A.課題を解決する方法なので、基本的なことは同じ。
Q.リサーチ結果を制作まで落とし込むまで苦労していること
A.リサーチしたときに本当に掘り下げられているのだろうかと考えることがある。
Q.皆さんお仕事楽しいですか?どんなところが楽しいですか?
A.伊藤さん:いろんな方と達成感を味わっているときが楽しい
Q.AIの活用事例として、画像系のAIツールを使うことはありますか?
もし使われている場合、サービス名を教えてもらうことはできますでしょうか
A.実務では難しい。MidjourneyやStable Diffusionなどでアートボードなどに利用することはある
Q.5段階モデルにおいて、AIを活用しているシーンはリサーチ以外にもありますか?
リサーチ以外に活用法があればお伺いしたいです。
A.永松さん:ブログに書いたので見てください。
ワイヤーフレームをつくるときに書くのはFigmaを使うんだけど、要素を出すことはできる。
文字を使うことは何でもできるのでは。
感想
NIJIBOXのキーカラーなのかもしれないけど、
スライドに黄色はぜんぜん見えないのもやもやしました。
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