[書評] Web制作者のためのUXデザインをはじめる本 ユーザビリティ評価からカスタマージャーニーマップまで 2025年01月22日

こちらの本ですが、
元所属していた会社で出した本になります、
当然、上長も参加しております。
ちょっと古い本ですが、以下要約しました。

1章: UXデザインとは?

  • UXデザインの理想と現実のギャップ: UXデザインの理想と現実にはギャップがあることが多く、特にビジネス現場ではUXデザインが十分に浸透していないケースが多いと指摘されています。UXデザインは「使いやすい画面を作ること」だけではなく、ユーザーの全体的な体験を向上させることが求められます。

  • UXデザインを学習し、実践する方法: 実際にUXデザインを学ぶためのステップとして、まずはUXデザインの基本を理解し、小さなプロジェクトで実践し、徐々にスキルを積み重ねていくことが推奨されています。

2章: ユーザビリティ評価からはじめる

  • ユーザビリティ評価とは?: ユーザビリティ評価は、Webサイトやアプリケーションがユーザーにとって使いやすいかどうかを評価する手法です。ここでは、「タスク完遂率」「効率」「満足度」といった指標を用いて評価を行います。

  • 実施手法:

    1. ユーザーテスト: 実際のユーザーに特定のタスクを与え、そのタスクを達成できるか、効率よくできるかを観察します。

    2. 専門家評価: ユーザーを呼ばずに、UX専門家がWebサイトを評価します。

  • 便利な手法:

    1. ヒューリスティック評価: UX専門家が経験則に基づいて、サイトやアプリケーションを評価する方法。

    2. ユーザビリティテスト: 実際にユーザーがサイトやアプリを使っている様子を観察する。

3章: プロトタイピングで設計を練りあげる

  • プロトタイピングとは?: プロトタイピングは、ユーザーのフィードバックを早期に得るための手法で、デザイン案を素早く形にしてテストを行います。これにより、設計段階での誤りを早期に発見し、改善することができます。

  • 手法:

    1. ワイヤーフレーム: サイトやアプリケーションの構成を簡単な線画で示すプロトタイプ。インタラクションやユーザーの流れを確認するのに役立ちます。

    2. ペーパープロトタイピング: 紙に手書きでインターフェースを描き、ユーザーに操作してもらう方法。安価で迅速にフィードバックを得られます。

  • ツール:

    1. Adobe XDFigmaなどのプロトタイピングツールを使って、インタラクティブなプロトタイプを作成できます。

4章: ペルソナから画面までをシナリオで繋ぐ

  • ペルソナの活用: ペルソナは、ユーザーを代表する架空の人物像を作成し、その人物がどのように製品やサービスを使用するかを考えます。これにより、ユーザーのニーズを具体的に理解し、よりユーザーに寄り添ったデザインを作ることができます。

  • シナリオ法: シナリオ法は、ユーザーの行動をシナリオとして描き、その流れに沿ってUXデザインを構築します。価値のシナリオ、行動のシナリオ、操作のシナリオなどがあり、ユーザーがどのように製品やサービスと関わるかをストーリー形式で表現します。

5章: ユーザー調査を行う

  • ユーザー調査とは?: ユーザー調査は、実際のユーザーからデータを収集し、その結果を元にUXデザインを改善する手法です。インタビューや観察を通じてユーザーの行動やニーズを明確にします。

  • データ収集方法:

    1. インタビュー: ユーザーに直接インタビューを行い、彼らのニーズや問題点を聞き出します。

    2. 親和図法: 収集したデータを整理して、ユーザーの行動や思考のパターンを視覚的に表現します。

  • データ分析: ユーザーから集めたデータを基に、どのような改善が必要かを分析し、具体的な改善案を導き出します。

6章: カスタマージャーニーマップで顧客体験を可視化する

  • カスタマージャーニーマップとは?: 顧客の体験を時系列で可視化するためのツールです。ユーザーが製品やサービスと接触する全ての段階(認知、購入、使用、リピートなど)をマッピングし、体験の中で生じる感情や痛点を特定します。

  • 作成手法:

    1. 調査: ユーザー調査を行い、顧客の行動や感情の変化を把握します。

    2. マッピング: それらのデータを基に、顧客の体験を時系列で可視化します。

7章: 共感ペルソナによるユーザーモデリング

  • 共感ペルソナ: 既存のペルソナに感情や背景情報を加え、ユーザーの深層心理に共感することを重視します。これにより、よりユーザーに寄り添ったUXデザインを行うことができます。

8章: UXデザインへの組織的な取り組み

  • 組織文化としてのUXデザイン: UXデザインを企業文化として定着させるためには、上層部の理解と支持が重要です。実際にUXデザインを推進するための戦略として、トップダウンのアプローチや現場から徐々に広げるアプローチが提案されています。

所感

手前みそではないですが、
UX初心者が初めに読む本としては最適ではないでしょうか、
特に、HCDプロセスとは真逆に、
ユーザー評価から始めているのが素晴らしいと思います、
最初にペルソナとかやるとみんなグロッキーになっちゃうんですよねー。

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