
こちらの本ですが、
元所属していた会社で出した本になります、
当然、上長も参加しております。
ちょっと古い本ですが、以下要約しました。
1章: UXデザインとは?
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UXデザインの理想と現実のギャップ: UXデザインの理想と現実にはギャップがあることが多く、特にビジネス現場ではUXデザインが十分に浸透していないケースが多いと指摘されています。UXデザインは「使いやすい画面を作ること」だけではなく、ユーザーの全体的な体験を向上させることが求められます。
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UXデザインを学習し、実践する方法: 実際にUXデザインを学ぶためのステップとして、まずはUXデザインの基本を理解し、小さなプロジェクトで実践し、徐々にスキルを積み重ねていくことが推奨されています。
2章: ユーザビリティ評価からはじめる
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ユーザビリティ評価とは?: ユーザビリティ評価は、Webサイトやアプリケーションがユーザーにとって使いやすいかどうかを評価する手法です。ここでは、「タスク完遂率」「効率」「満足度」といった指標を用いて評価を行います。
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実施手法:
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ユーザーテスト: 実際のユーザーに特定のタスクを与え、そのタスクを達成できるか、効率よくできるかを観察します。
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専門家評価: ユーザーを呼ばずに、UX専門家がWebサイトを評価します。
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便利な手法:
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ヒューリスティック評価: UX専門家が経験則に基づいて、サイトやアプリケーションを評価する方法。
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ユーザビリティテスト: 実際にユーザーがサイトやアプリを使っている様子を観察する。
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3章: プロトタイピングで設計を練りあげる
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プロトタイピングとは?: プロトタイピングは、ユーザーのフィードバックを早期に得るための手法で、デザイン案を素早く形にしてテストを行います。これにより、設計段階での誤りを早期に発見し、改善することができます。
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手法:
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ワイヤーフレーム: サイトやアプリケーションの構成を簡単な線画で示すプロトタイプ。インタラクションやユーザーの流れを確認するのに役立ちます。
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ペーパープロトタイピング: 紙に手書きでインターフェースを描き、ユーザーに操作してもらう方法。安価で迅速にフィードバックを得られます。
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ツール:
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Adobe XDやFigmaなどのプロトタイピングツールを使って、インタラクティブなプロトタイプを作成できます。
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4章: ペルソナから画面までをシナリオで繋ぐ
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ペルソナの活用: ペルソナは、ユーザーを代表する架空の人物像を作成し、その人物がどのように製品やサービスを使用するかを考えます。これにより、ユーザーのニーズを具体的に理解し、よりユーザーに寄り添ったデザインを作ることができます。
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シナリオ法: シナリオ法は、ユーザーの行動をシナリオとして描き、その流れに沿ってUXデザインを構築します。価値のシナリオ、行動のシナリオ、操作のシナリオなどがあり、ユーザーがどのように製品やサービスと関わるかをストーリー形式で表現します。
5章: ユーザー調査を行う
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ユーザー調査とは?: ユーザー調査は、実際のユーザーからデータを収集し、その結果を元にUXデザインを改善する手法です。インタビューや観察を通じてユーザーの行動やニーズを明確にします。
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データ収集方法:
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インタビュー: ユーザーに直接インタビューを行い、彼らのニーズや問題点を聞き出します。
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親和図法: 収集したデータを整理して、ユーザーの行動や思考のパターンを視覚的に表現します。
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データ分析: ユーザーから集めたデータを基に、どのような改善が必要かを分析し、具体的な改善案を導き出します。
6章: カスタマージャーニーマップで顧客体験を可視化する
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カスタマージャーニーマップとは?: 顧客の体験を時系列で可視化するためのツールです。ユーザーが製品やサービスと接触する全ての段階(認知、購入、使用、リピートなど)をマッピングし、体験の中で生じる感情や痛点を特定します。
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作成手法:
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調査: ユーザー調査を行い、顧客の行動や感情の変化を把握します。
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マッピング: それらのデータを基に、顧客の体験を時系列で可視化します。
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7章: 共感ペルソナによるユーザーモデリング
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共感ペルソナ: 既存のペルソナに感情や背景情報を加え、ユーザーの深層心理に共感することを重視します。これにより、よりユーザーに寄り添ったUXデザインを行うことができます。
8章: UXデザインへの組織的な取り組み
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組織文化としてのUXデザイン: UXデザインを企業文化として定着させるためには、上層部の理解と支持が重要です。実際にUXデザインを推進するための戦略として、トップダウンのアプローチや現場から徐々に広げるアプローチが提案されています。
所感
手前みそではないですが、
UX初心者が初めに読む本としては最適ではないでしょうか、
特に、HCDプロセスとは真逆に、
ユーザー評価から始めているのが素晴らしいと思います、
最初にペルソナとかやるとみんなグロッキーになっちゃうんですよねー。


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