AI時代にUXデザイナーは不要になるのか?─ 安藤研究室展から見えた「作り手の願い」という設計思想 2026年03月16日 ③

ここまで、安藤研究室展をきっかけに

「作り手の願い」というUX設計思想

について整理してきました。

そして最後に、多くのUXデザイナーが気になっている問いに触れておきたいと思います。

それはこれです。

AI時代にUXデザイナーは不要になるのか?

ここ数年、生成AIの進化によって

・UIデザイン
・コード生成
・プロトタイプ制作
・文章生成

といった作業は、急速に自動化され始めています。

実際、AIを使えば

・画面構成
・UIコンポーネント
・アプリの雛形

などはかなりのスピードで作れるようになりました。

この流れを見ると、

「UXデザイナーの仕事もAIに置き換わるのでは?」

という議論が出てくるのは自然なことだと思います。

しかし今回の研究展を見て、私はむしろ逆の印象を持ちました。


AIが強いのは「作ること」

生成AIが得意なのは、

作ること

です。

・UIを作る
・コードを書く
・画面を生成する

といった作業は、これからますます自動化されていくでしょう。

つまり

制作そのものの価値は下がっていく

可能性があります。


では、人間に残る仕事は何か?

ここで重要になるのが、

何を作るのか

という問いです。

AIは

・UIを作ることはできる
・コードを書くことはできる

しかし、

人はどう変わるべきなのか

という問いを立てることはできません。

それは

・倫理
・価値観
・社会
・人間理解

に関わる問題だからです。


UXデザイナーの役割は変わる

AI時代にUXデザイナーが不要になるのではなく、

役割が変わる

のだと思います。

これまでのUXデザイナーは

・ユーザー調査
・情報設計
・UI設計
・プロトタイプ制作

といった役割を担ってきました。

しかしこれからは、

体験の意味を設計する人

になるのかもしれません。

つまり

・このサービスは人に何をもたらすのか
・ユーザーは何に気づくのか
・どんな人になってほしいのか

といった問いを考える役割です。


UXデザイナーは「庭師」になる

今回の研究展では、

UXデザイナーを

「静かな庭師」

に例える寓話が紹介されていました。

UXデザイナーは

・ユーザーを操作する人ではない
・ユーザーを誘導する人でもない

むしろ

ユーザーが自分で気づく環境を整える人

です。

庭師が

植物を無理に引っ張って成長させないように、

UXデザイナーも

ユーザーの変化を強制するのではなく、

気づきの環境

を設計します。


🎯 最後に

AIによって

「作ること」

はどんどん簡単になります。

しかし、

「意味を作ること」

は簡単には自動化できません。

そしてUXデザインとは、

もともと

人間の体験の意味を考える仕事

でした。

だから私は、

AI時代にUXデザイナーが不要になるとは思っていません。

むしろこれからUXデザイナーは、

人間とは何かを考える仕事

に近づいていくのかもしれません。

そしてそのときUXデザイナーは、

画面を作る人ではなく、

人の理解を支える庭師

のような存在になるのだと思います。

終り。

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