午後の発表は、
三菱電機の安斎さんの講義を聴講。

企業ウェブサイトにおけるデザイン最適化に関する研究-その4(システム)
http://www.jstage.jst.go.jp/article/jssd/58/0/7/_pdf/-char/ja/

最前列に陣取ってみるが、
全体的に人数が少ない・・・

プロダクト系の学会で、
Webの発表は人気ないんでしょうか・・・

肝心の発表ですが、
今回の発表は、6回ぐらいに分けて進められているうちの、
第3回ぐらいなので、
これだけ聞いても残念ながら、
わかりませんでした・・・

これ以外にWeb系の発表がなかったので、
とりあえずいったん教室を出て外へ。

となりが学食なので、
学食を覗いてみる・・・・

工大A定食 300円

土曜日に学食がやっているとは思わず、
お昼御飯を食べてしまったので、
残念ながら食べることはできませんでした。

校舎を出て、
津田沼の町をフラフラし、
再び、千葉工大へ。

次の会場になるフロアで、
学生のワークショップをやっていたので、
ちょっと見学。

「学生交流セッションA 未来のためのワークショップ」
9大学40名の学生によるワークショップ。

なぜか顔見知りの人が、
みんなこの教室に集まってくるwww

他の大学の生徒も、
興味津津。

情報デザイン系の学生さん達はすごい優秀で、
「ワークショップなれ」してますね、
少なくともウチに入ってくる新入社員はここまでできません。

情報を扱うWeb屋さんには、
もっと情報デザイン系の学生が優先されて入ってくるべきだと思います。

部屋の壁には、
リアルタイムドキュメンテーションとして、
ワークショップの様子がまとまられていて、
前日の新聞も作られている・・・・

産学交流セッション「WebとUXデザイン」 15:10~17:10

▼アジェンダ
 ・座長 浅野智(横浜デジタルアーツ専門学校)
 ・安藤昌也(千葉工業大学) UXとUXDの関係
 ・脇坂義則(楽天) マルチデバイスとUX
 ・坂本貴史(ネットイヤーグループ) UXプロジェクトガイド 

▼浅野先生
 公聴者はプロダクトの人が大多数なので、
 Web産業の特性などを説明

 産学交流セッションですが、
 脇坂さんと坂本さんの内容は「WebUX研究会」と同じ内容なので割愛。

UXとUXDの関係 千葉工業大学 安藤昌也先生

■安藤先生
 デザイン学科
 ユーザーエクスペリエンスの研究

■UXとは
 UX=ユーザー体験

 ※どちらかというとユーザー経験に近い(長期的で蓄積されていくものが含まれている)
 ※現状、定義がなく、混乱している領域ではある。

■UXとUXデザインとは。

 ▼UX→ユーザー側の経験
   ・それをデザインするかは関係ない。ユーザー側がそれを体験して、どう印象を受けたか、
    どう感じたかをさす言葉
    ※ユーザー側をさす言葉

 ▼UXデザイン
   ・ユーザーの主観的なものを、どうやって汲み取って、考えて、
    意図的に、よりよく経験してもらうためにどういう風に設計していくか
    どちらかというと企業サイド

  ※UXとUXDはかなり視点が違う。

■近年のUXに関する共通認識の構築に向けた動き
  →アメリカではUXは職種や部署になってたりするが、何をするかぼんやりとしていたので、
   定義をしっかりしようという動きになっている。

 ▼ISO 9241-210:2010
   ・人間中心設計はなんのためにするのか?→UXを高めるため!と明記された。
   ・UXがテクニカルタームとして定義

 ▼User eXperience White Paper
   ・UXの定義を30人の専門家が集まって、基本コンセプトを整理した成果。
   ・定義そのものではないが、UXはどういう観点から捉えるべきかをわかりやすく解説

  ★「UXD」は世界的に重要な産業デザイン分野のキーワード

■UXとは?
  9241-210におけるUXの定義

ユーザエクスペリエンス
製品やシステム、サービスの利用、
および/もしくは予想された使い方によって
もたらされる人々の知覚と反応。

注1:UXは、使用前、使用中、使用後に起こる、ユーザの感情、信念、嗜好、知覚、
   生理学的・心理学的な反応、態度、達成感のすべてを含む。

注2:UXは、ブランドイメージ、見た目、機能、システムのパフォーマンス、
   インタラクティブシステムのインタラクティブな振る舞いと支援機能、事前の経験から生じた
   ユーザの内的および身体的状態、態度、スキルとパーソナリティ、利用状況の結果である。

注3:ユーザの個人的目標という観点から考えたときには、
   通常はユーザーエクスペリエンスに付随する知覚的・感情的な側面を、
   ユーザビリティは含むことができる。
   ユーザビリティの基準を用いて、
   ユーザーエクスペリエンスの諸側面を評価することができる。

■UXとユーザビリティ
  以前はモノの使いやすさを扱っていた、
  UXではユーザーの主観を扱う。

■事例
  安藤先生のお母さんがコアリズムにはまっている。

 ▼カーヴィーダンスとコアリズム
  樫木式カーヴィーダンス
  ・できるようになるビデオ、効き目を高めるためのビデオ、教材。
  ・ユーザビリティ的

 ▼コアリズム
  ・楽しくするためのビデオ、長く続けるためのビデオ。
  ・人の体験をよく考えたUIになっている。
  ・UXD的
  ・心理的に投影できる複数のキャラクターを用意している。
  ・より熟達するために、後ろから踊りを見れるシーンチェンジを用意している。

   ※ユーザーがどうやって成長していくかを考えて、製品を作っている。

   ※自己効力感
    →投影できるキャラクターを用意している。心理学的に構成されたデザイン

 ※「使い続けるため」のユーザーモデルに基づいた様々な機能と工夫はUXDとして学ぶ点が多い
  (とはいえ、UXDの実践には決まった方法が確立しているわけではない・・・)

■UXDと価値
  ・WebとプロダクトのUXでは少し違う側面がある。
  ・一橋大学の藤川教授「価値共創モデル」
   http://www.ristex.jp/servicescience/project/2010/04/

 ▼UXDが想定すべき2つのタイミング
  ・平行モデルと交叉モデル

  ・平行モデル(常連さん/プロダクト)
   顧客プロセス⇔製品・サービスのプロセス
   →企業が考えた製品やサービスのプロセスを長く関係を保っていく
    (ユーザーエクスペリエンスサプライチェーン)

  ・交叉モデル(一見さん/Web)
   →一期一会
    Webのように、企業が長くサービスや製品を提供し続ける一方で、
    顧客は別のコンテキストを持って接してくる。

  ※UXを考えるタイミングは、プロダクトやWebなどのサービス系との違いはあるものの、
   自分のサービスに想定して取り組んでいくかが重要。

■まとめ
  UXは主観的なものだが、UXを実現することは、産業デザイン分野の重要な目標。
  (これはあきらか!!)
  UXへの理解を深め、いかに製品に生かしていくか、
  その手法をどうやって実践していくかが課題。

1. UXは、情報デザイン分野だけでなく、あらゆる産業デザイン分野が目指すべき目標へと
  シフトしている。

2. UXDは、その製品・サービスに対するユーザの体験を良く理解したうえで、
  よりよいものへと導くための努力である。

3. UXDを考えるとき、少なくとも2つのタイミングがある。
  製品やサービスの特定を理解しつつ、いかにトータルなUXを実現するか検討することが不可欠。

パネルディスカッション

■WebのUXデザインと他分野のUXデザインとどう違うのか?
  各自が思っていることをコメント

 ▼安藤先生
  Webの場合は、いろんなコンテキストで使う人が多い傾向があるため、
  「2重コンテキストモデル」を考える必要がある。

  実世界からWebに移る際に、コンテキストシフトの瞬間がある。

  WebでのUXもあるが、実世界でのUXもある。
  その間をつなぐのが「経験の蓄積」(「知恵、知識」に相当すること)
  従来型のプロダクトを大きくちがうこと。

 ▼坂本さん
  大きく違うのは「スピード」
  3/11の大震災では、Googleの震災ページは2時間で公開された。
  2時間で決済が降りることは他分野ではありえない。

 ▼脇坂さん
  サービスを出した後に、運用が必要。
  出したあとにも改善やユーザーとのコミュニケーションが必要。
  →動的なメディア

 ▼浅野先生
  モバイルサイトが始まったときも早いといわれたがWebはもっとスピード感がある。
  UXをなんとか実現しようとするパワーはすごい。
  まずはローンチしちゃう、プロダクトだとありえないが、Webだと出した後に直せる。 

 
■質問タイム

Q:Yahooさん
  →Webサイトの使われ方。ビジネス側が期待している使い方と違うことをユーザーは行う。
   (Yahooと楽天を比較したり・・・)
   そういったユーザーに対してどう体験を提供できるのかは課題。

  →Yahooさんのスピードは遅いwww
   (フロントエンドは早いかもしれないけど、サーバー環境などの
    インフラ面等も考えると・・・)

Q:愛知産業大学の佐々木さん。
  →デザインを教えつつ、地場産業の指導もしている。
  →地場産業系ではユーザー調査なんてしない。
   (売れ筋を見て、社長が即決して作る)
   ものすごいローンチの早くなっている。とにかく売ってから考える。
  →Web調査なら簡単にできる。(はてな)

A:脇坂さん
  →とはいっても他業界に比べれば早いのでは。
    リアルなプロダクトに比べればプロセスは短い。

  →昔は会場でのアンケートが主流だった。
   それからWeb調査に移ってきた。選択肢は増えてきたので、目的に応じて使えばいいのでは。

A:坂本さん
  →利用価値みたいなもの。使い続けることをデザインすることも必要
  (サポートや使い方など)。

  →Webサイトはローンチしたら、運用していかなければならない。
   運用することをコミットできないなら、Facebookとかも作る必要がない。
   本質的なことを考えることが必要。

A:安藤先生
  →プロダクトでもWebでも基本はみな同じ!
  人とモノとの関わりを改めてよく考慮してデザインをしよう。
  Webなどの使い方を活用することによって、
  製品をより良く使ってもらうようなことができたり、
  ユーザーの方が価値を見出してくれる場合もある(ユーザーサイドイノベーション)

  Webの場合はユーザーサイドイノベーションが起きた場合、すぐに取り込みやすい、
  早く動ける。
  プロダクトも本来はそうするべき。価値をどんどん上げていくべき。

  →生活現場で、人とモノとの関わりがどう営なわれているかを調査することが重要では。
   Web調査でそれができるか?は考える必要がある。
   Webの調査が悪いわけではないが、使い方を考える必要がある。

A:浅野先生
  →ノートパソコンが売れない、カーナビも売れない。
   基本は一緒。いかにユーザーに対してサービスを提供していくかを考える必要がある。
   一番大切なのは質的調査、売れた茶碗がその後どう使われているかを調査することが重要。

Q:東北工業大学のモロズミ先生
  →メディアとしてのWebがすごいパワーがある。
   コミュニティとしてのWebをずっと作っていて失敗している。(高齢者)
   パワーはあるが難しい。
A:脇坂さん
  →ITサービスを使いなれてない人達には、そこにかける投資や価値が見えない。
   やるまでが大変だし、UXの課題の一つでは。
   やることによる価値を理解してもらう。

A:安藤先生
  →ちょっと観点が違う、「使えるようにする」ではなく、「意欲」をデザインする。
  →15年ぐらい前に金沢市といっしょに「情報長寿のまちづくり事業」に取り組み、
   「らくらくウェブ工房」というブログシステム的なものを作った。

   「金沢城の花だより」といったコンテンツを作り、
   更新し続けることがモチベーションにつながり、ずっと使い続けてくれた。

A:坂本さん
  →コミニティ運営の期間とゴールの設定ができているかどうかだと。

A:浅野さん
  →Webやる人は、電子機器のインターフェースなどもやったほうがいい、
   電子機器のインターフェースはよく考えられている。

   Web業界の8割ぐらいは使い物にならなくなるのでは・・・
   それぐらい勉強する必要があるし、スピードも必要。

Q:ソフトデバイス 福田さん(京都のインターフェースデザイン事務所)
  →ハードウェアのUIを考えることが多い。
   家電メーカー系の人は、サービスにコミットすることに苦手意識がある。
   どうやってサービスにコミットしていけるのか提言がほしい。

A:脇坂さん
  →プロダクト志向か、プラットフォーム志向か。
   海外はプラットフォーム志向が強い。
   日本の携帯はガラケーと言われるが、
   付加価値を出していってみんなが使ってくれればガラパゴスではないのでは。

A:坂本さん
  →内部要因ではなかなか変わらないのが日本人の特性では。
   他の会社の人と関わりを持ったり、外部から意見を貰う必要があるのでは。

A:安藤先生
  →みなさん素晴らしいエンジニア。
   ところが新技術を開発すると搭載率が5%でも次の開発に移行してしまう、
   そうではなくて、搭載率20%を目指せばいいのでは。
   その新技術をユーザーに届けることも優れたことだということに気付いてほしい。

A:浅野先生
  →日本の社会は変わってきた、
   サードプレイス的なゆるいコミュニティがたくさんできているような気がする。
   今までの会社は、上司の方がデザインを知っていたが、
   今では後輩の方が新しいことを知っていたりする。
   会社を超えたコミュニティがどんどんできてくるといい!

セッションはこれにて終了、
皆さんおつかれさまでした。