UXデザイン勉強会vol.5~各社の取り組みや課題から学ぶ会~ 2023年11月27日

もうvol.5なのか、
ぜんぜんキャッチアップできてなかった。
UXのセミナー聞くの久しぶりの気がします。

■9コマシナリオで理解度が爆上がりした話
大森すみれさん/ディップ株式会社

▼自己紹介
芝浦工業大学出身
dip株式会社

・ある日Figmaファイルが送られてきたが、まったくわからない。
・可視化することにした。
・9コマシナリオを使ってみた。
 ①ペルソナ
 ②ペルソナの現状
 ③予期的UX
 ④一時的UX
 ⑤一時的UX
 ⑥一時的UX
 ⑦一時的UX
 ⑧エピソードUX
 ⑨累積的UX

▼結果
・自分も周りのPJメンバーも課題に対する解像度を上げることができた
・認識があったことで、この場合は~?といった質問が少なくなった
・ワークがスムーズに進むようになった

▼メリット
・自分の理解度を他人と共有しやすい
・ユーザーの行動・思考・感情を短時間で読み取れる
・ペルソナ・前後の文脈・ゴールを意識できる

▼質疑応答
Q.9コマシナリオというのはUXデザインでは一般的なものですか?
A.大学ではよくやっていた。会社ではみたことない。

Q.9コマシナリオで一番難しい箇所、比較的簡単な箇所はどのあたりになりますでしょうか。
A.ペルソナの設定のところが難しいです。

Q.これから目指すことを聞きたいです、
A.このプロダクトを作った人です。といって全員が知っているサービスを作りたい。

■dodaサイトにおけるデザインシステムの構築・浸透の取り組み
古藤舞華さん・前田孝高さん/パーソルキャリア株式会社

▼自己紹介
古藤舞華さん
anのプロダクトマネージャーをしていた。

▼デザインシステムが与えるユーザ体験
・デザインシステム導入→デザインを統一することでユーザ体験を向上させる
・dodaサイトのデザインシステム「IO」(イーオ)
・当初はXD、今はFigma
・想いが詰め込まれすぎた結果、多様性が散見
・100名が関わる
・デザイナー2名、エンジニア2~3名で作成した。
・デザインデータの作成(XD)
・100以上の画面を俯瞰して作っていった。
・Figma移行
・浸透活動(運用全般フロー検討・エンジニアにコンポネURL)
・浸透指標価→効果を求められた。
・草の根活動(MTG・動画の作成・Slack)
・盛り上げ施策(命名、ロゴ作成・ステッカー、Tシャツの作成)
・デザイン面まとめ
 ・デザインデータ作成:他社事例をふんだんに分析させてもらいながら
          dodaの最適解を考えつつ取り組めるところは取り込んでいった
 ・浸透活動:dodaとして現実的な、とにかく考えうることをがむしゃらにやり抜いた。

▼技術面
・大きく環境が変わった(Next.js→Reactコンポーネント)
・Javaアプリでの展開(HTML/CSS)
・Reactコンポーネントライブラリ(Material-UI・React Bootstrap・Chakra UI)
・パーツをUIコンポーネント化してライブライとして提供する

・html/css課題点とReact版での改善点
・アップデート時の対応→チャットやリリースノートでの周知
・提供パーツの再定義(html+css)
・利用時のサポートについて(問い合わせ対応・Storybookの公開)
・技術面まとめ
 より使いやすく
 より運用しやすく

・デザインシステムは育てていくものという前提で時代の流れや
 外部環境に順応しながらブラッシュアップをかけにいく
・プロダクトの成長という共通の目的にあわせて理解を仰ぎつつ、
 デザインシステムの重要さを伝える
・プロダクトの成長にデザインやいいコードは欠かせないはず
・とにかく、続けること
・浸透は構築より難しいということを念頭に
・成果を確認しつつキャリアと結びつけモチベーション維持

Q.開発チームとの連携で壁はありませんか?また、その壁をどうやって乗り越えた、みたいな工夫があればお聞きしたいです
A.コミュニケーションでお互いに歩み寄った。デザイナーがGit使えるようになったり。
 使い始めて数か月なのでコンポーネントライブラリに追加してほしいとかリクエストがある。
 内部から意識を変えていく。が完全に壁を乗り越えたわけではない。

Q.関連部署が多そうですが、横串はどうやってますか?オンラインチャット上なのか、定例会なのか、直に合うとか。オンボとかも含めてなかなか大変そう。
A.めちゃくちゃ大変。スクラムも複数あって、スクラムマスターと繋がっていった。
 定例会まではやっていない。QAチームが発足したので連携していきたい。
 SlackやTeamsでやっている感がある。

Q.開発メンバーもデザインの素養があったり理解があったりしたのでしょうか?
A.デザイン側の立場に寄り添って理解していく。

Q.浸透活動への施策が素晴らしいですね、こういった策定は単独でUX部署が決めていくのでしょうか?それともPJ全体での確定でしょうか。また、一番困難だった点も参考までにお聞きしたいです。
A.プロジェクト全体での確定ですね。アンケートを投げても回答が1だったり。

Q.Figma上のコンポーネントライブラリと、技術側のライブラリで、切り分け方をどの程度一致させていますか?
A.完全には一致できていない。無理に一致させていかないようにしていない。

■こんがらがった糸を解きほぐす / UXデザイナーの試行錯誤ぶり
フジタジュンコさん/株式会社LIXIL

▼自己紹介
2016年からLIXIL

▼LIXILはどんな会社か
製造業

▼LIXILのデザイン
・インダストリアルデザインが主流
・モノのデザインはデザインセンターがある。
・コトのデザインはフジタさんのみ

▼UXデザインのとりくみ
・コトのデザインを全部見ている。
・戦略からUIまでやっている。

▼LIXILに入社したてのころ、言われたことば
製造業ではITの人たちのやり方(=UXデザイン)は通用しないんだよ

▼事業ドメインが一筋縄でいかない
商流が複雑、ステークホルダーが多すぎる

▼よくあるパターン
①主語がでかい
②課題がでかい
※混乱したままでデザインしようとしているのが原因のひとつ

▼テーマ
主語と課題がでかい→混沌と混乱に突入。

▼UIデザインフェーズから入ってしまった
 何を作るべきかの基準が明確でないまま
 制作を進めることになってしまった

▼このプロジェクトの立て直しー誰のために、何を作るのか

 ※これらは作り手の課題であって使い手の課題ではない

▼カオスから抜け出すためにHCDを使う
HCDの最大の意義は”わかっていること”の総量が増えていくことではないか?

▼混乱をひもとく
ーインタラクションではなく、バリューを書いてもらう
インタラクションではなくバリューとアクティビティの事実と仮説

▼混乱をひもとく ー登場人物を整理整理する
 主語と課題が扱えるサイズになると、体験を考えることができる。
→バリューシナリオとアクティビティシナリオを日本語で表現してもらう。
→サービスブループリントで見立てる

▼まとめ
 ・適切な手法を選択する
 ・登場人物を整理する
 ・課題を分割する

▼Q&A
Q.製造業とSaaSだと全くUXデザインも異なりますよね、もっとも異なる意識部分はどのあたりでしょうか?
A.LIXILの製品は通常買えない

Q.B2B2C、これUXデザインとしては実際どこに注力すべきか、むずかしそう。政治的圧力とかなんというかが多そうだし、中間管理職的なつらさもキツそう(;’∀’)
A.仲良くしてくれると理解してくれる。

Q.UIデザインフェーズから入ることになったというのは前任者からの引継ぎでしょうか?それともそもそもそのタイミングまでUX担当者がいなかったのでしょうか?
A.UX担当者がいなかった。いなくてもできると思っていたができなかった。

■質疑応答

Q.UX改善の取り組みはどういった形でPDCA回されていますか? UXへの投資基準はどんな流れで決まってきますか?(例えばユーザーインタビューに毎年300万円の予算枠があるとしたら、その枠はどういった背景・経緯でそこに至ったのか?) また、UXへの投資結果として、どうやって評価されていますか?

A.大森さん:営業さんにやらせてもらっている。
A.古藤さん:社内向けでサクッとやっている。予算がでてくると厳しい
A.藤田さん:4半期に1回くらい目標をチェックする。UXへの投資としてはあんまりない。

Q.各部署でUXの改善に関心を持ち、積極的に取り組んでいただくためには各部署に対してどういったアプローチが良いですか?良い布教方法があればお願いします。

A.大森さん:うちも全然広まっていない。
A.古藤さん:小さく回して効果がでたよ。に興味をもってもらう。
A.前田さん:パフォーマンスとか明確な目標があると興味持ってもらえるのでは。
A.藤田さん:勉強会とかしたが、浸透しなかった。20%ルールの制度を使って若手を育てている。

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