再び千葉工大にやってきました、
場所は新1号館の13F 大ゼミ室
今回のUXD initiativeですが、
サービスデザインという考え方を再度見直し、
学生達はどうやって学んでいけばいいのだろうかという内容でした。
(※カメラ忘れたうえに、ディスカッションなどで抜けているところもあります)
話題提供
■サービスデザインをいかに捉え教育につなげるべきか。
安藤先生
サービズデザインを再度考え直して、
今後のサービスデザインの授業に活かしていきたい。
▼議論
機能の提供だけが、サービスデザインでないとしたら
どんなことがデザインする際に重要となるだろう?
長谷川さん
・「私は何がしたいか」
→文脈にあわせる、歩みよっていることが本質=デザインすべきこと。
在家さん
・想定する顧客の利用喚起することがサービスデザインではないか。
(そのためには価値観もわかってないといけない)
近藤さん:
・顧客の価値創造が重要ではないか、提供側だけでは成立しないのでは?
例:茶道(お客さんとのプロセス、場の創造、作法を作ること)
■ユーザー体験を考慮したサービスデザインの事例
山崎先生
▼Design for the Clinic Experience(PDF)
※病院のサービスデザイン事例
▼NEXTAGE IBM Retail Experience Center
→IBMのショールームをリデザインした。
ユーザー調査を行い、体験を考え、
30タッチポイントに対する具体化を行った。
▼サービスデザインとは?
ユーザー体験を考慮したサービスデザイン
↓ ↓
ことを提供する ものを提供する。
↓ ↓
サービスで事案 プロダクトデザイン
しくみのデザイン 製品
ヒューマンデザイン インテリア
マニュアルデザイン
ビジネスモデル
▼情報デザイン演習3の目標:Webデザイン
Webサイトのリニューアルデザインの課題を通して
実践的な、情報デザインのスキルを磨く
ユーザ調査から、グラフィックデザインまで、
1人で作成する。
※今年は、Webとサービスデザインを両方やろうと考えている。
▼情報デザイン演習3の目標:サービスデザイン
サービスデザインの課題を通して、
実践的な、情報デザインのスキルを磨く。
ゲストトーク
■ 「ユーザー体験を考慮したサービスデザイン」業界団体で取り上げたトピック
近藤さん(日立インターメディックス)
▼業界団体「CIAJ」
情報通信ネットワーク産業協会
「サービスデザインワーキンググループ」という活動を行っている。
▼トピック1:円山動物園の例
円山動物園の見所:みんなのドキドキ体験
行政監査で指摘された動物園としてのあり方を考え直し、
「どんな動物園にしたら喜ばれるか?」を考え直した。
→「円山動物円はノアの箱船」という基本指針を作成。
▼トピック2:ビックデータ
新しい車の口コミのデータを分析した事例を講演していただいた。
▼トピック3:エスノグラフィー
大阪ガスのサービスサイエンスの事例を講演していただいた。
▼トピック4:行動指標による動作測定
サービスと行動計測
■コンセント長谷川さん
まずは今日のタイトルにつっこみ、
※ユーザー体験を考慮しないサービスデザインはありえない。
▼話題0
hcd-netで行ったサービスデザイン報告の話
▼UXデザインの3階層
ビジョン提案型デザイン
・サービスデザイン(バリューシナリオ):提供サービス自体、ビジネスモデル
・アクティビティデザイン:サービス実現のための体験全体、シナリオ
・インタラクションデザイン:タッチポイント、UI
※ユーザー調査一つとっても、どのフェーズでもユーザー調査は当てはまる。
例:提供サービスを考えるためのユーザー調査、
UIを検証するためのユーザー調査。
※ユーザー調査一つくださいとか、
UXひとつくださいみたいな依頼もあった・・・
良いユーザーエクスペリエンスの提供が良い商売になるかどうかは別。
デザインエージェンシーとして、ビジネスになるかどうかは重要視している。
▼最近のサイト制作のトピック
AI → PS →CHROME
例:カネボウのサイト
→レスポンシブデザイン
最近のコンセントでは、スマートフォン版から作ることが多い。
▼ウェブデザインのトレンド
・Mobile First
・ReanUX
▼課題
・プログラマーorグラフィックデザイナーor インタラクションデザイナー?
・プロトタイピング or プロダクション
※最近はブラウザにモノを置いていくようなデザインが主流になっている。
▼新規事業をUX/UXDで考えたい
→ビジネスモデルキャンバスに落とし込むと、
プロジェクトの目標がもやもやしていて、燃え上がることがある。
(えっ、その内容を考えるのも依頼?)
マーケット最適化ではなく、市場に対しての意図が必要。
ディスカッション
・IBMの柴田さん:
プロダクトデザインを考えるうえで、コストは考える必要は絶対だし、
サービスデザインもユーザーエクスペリエンスデザインも、
ビジネスのこと(コスト)は考える必要があり、
そこまで、授業で教えることは必要なのか?
・Adobeの山崎さん
現実レベルのコスト計算と、教育レベルのコスト計算は現実的にはレベルが違う、
ただ、教育としては、どうすればビジネスモデルとしてなりたちそうか
を考えさせることが重要では。
・安藤先生:
ビジネスモデルキャンバスがまだうまく消化できてない。
欲求連鎖分析:WCA(牧野ら、2010)
→慶応大学大学院SDMで開発された方法。CVCAに人間の欲求を定義し、
そのやり取りをみることでユーザ欲求がどう満たされているか分析できる。
・在家さん;
社内の若手がビジネスモデルキャンバスを使って
アイデアを創出してみたら上手く行かなかった、
まずはアイデアをたくさんだして、
それを整理するために使ったらいいのではないか。
・長谷川さん:
まったく0のところから、ビジネスのアイデアまで作っていくのは、
ハードルが高いのでは?
雑感
昨年、情報演習3の講評を担当させていただきましたが、
内容は、調査から企画・デザイン・HTMLコーディングまで1人で行うという内容でした。
実際のWeb制作会社であれば、
よっぽどの小さな会社でなければ、分業制になっていることがほとんどだと思いますので、
あえてそれを理解した上で、
それでも「Webサイト制作全体を1人で体験してみる」ことに重きをおくか、
それとも実際の現場に合わせて、チームでの分業で制作するような授業にするかは、
ちょっとどっちを選択すればいいのか、なやみどころではありますねー。
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