サービスデザイン方法論 カスタマージャーニーマップ 2014年06月07日

2014年06月07日(土)に行われた、
サービスデザイン方法論の第2回は「カスタマージャーニーマップ」で、
講師にコンセントの長谷川さん(@ahaseg)と坂田さん(mariosakata)を迎えて、
恵比寿のDMM.com様にて行われました。

昨年、大寝坊をして遅刻してしまったので、
どうしても受けたい講座でした。

講義

▼What is Service Design?
 ユーザー価値+ビジネスの実現
 =サービスデザイン
 
 なぜいま改めてサービスデザインなのか?
 →1900~1960「製造の時代」
       ↓
  1960~1990「流通の時代」
       ↓
  1990~2010「情報の時代」
       ↓
  2010~「新しい顧客の時代」

▼サービスデザインの定義
 ・ビジネス
  -継続性
  -意義

 ・提供価値(バリュープロポジション)
 
 ・ユーザー
  -体験
  -文脈

▼サービスデザインフレームワーク
 サービスデザイン
  ・エスノグラフィ調査
  ・ステイクホルダー調査
  ・提供価値(バリュープロポジション)定義
  ・事業検討

 アクティビティデザイン
  ・文脈的調査(Contextual Inquiry)
  ・カスタマージャーニー
  ・サービスブループリント

 インタラクションデザイン
  ・プロトタイプ
  ・ユーザー評価

▼価値抽出のその後:ビジネスリフレーミング
 ビジネスとしての「提供価値」「競合優位性」
         ↓
      体験のコンセプト
         ↑
 ユーザーの「期待価値」「行動文脈」

▼Goods Dominant LogicからService Dominant Logicへの移行

例:スターバックス
   →もともとはコーヒーを売ることが目的ではなくて、
    サードプレイスを実現させようとしていた。

▼従来のGoods Dominant Logic
 認知広告→購買・チャネル→製品・サービス自体→アフターケア

▼Service Dominant Logic
 体験の”日常”は製品・サービス以外
 
▼Customer Journey Map
 「経験」にまつわるストーリーを深く、豊かに表現する方法
  グラフィカルに表現された地図

Custormer Journey Map≒Experience Map
 厳密に言えば、カスタマージャーニーマップは大きな流れを捉える、
 エクスペリエンスマップは場面分けまで細かく定義する。

▼なんのため?
 ・目的やプランの共有(ワークショップ形式でのコミュニケーション)
  ジャーニーマップを作る行為自体に意義がある

 ・分析
  カスタマーの振る舞いを俯瞰してみることによる分析

 ・発見

▼CJMの解体
 ・The Lens:レンズ、スコープ
  →何を狙っていて、何の目的なのか、どういった人が対象なのか。

 ・Journey Model:モデル、マップ
  →マップ自体。視覚的に分かりやすく表現できるか。

 ・Findings:発見・洞察(insights)
       改善示唆(opportunities)
  →ビジネスチャンスや改善示唆

Custormer Journey Map≒Experience Map
 厳密に言えば、カスタマージャーニーマップは大きな流れを捉える、
 エクスペリエンスマップは場面分けまで細かく定義する。

▼なんのため?
 ・目的やプランの共有(ワークショップ形式でのコミュニケーション)
  ジャーニーマップを作る行為自体に意義がある

 ・分析
  カスタマーの振る舞いを俯瞰してみることによる分析

 ・発見

▼CJMの解体
 ・The Lens:レンズ、スコープ
  →何を狙っていて、何の目的なのか、どういった人が対象なのか。

 ・Journey Model:モデル、マップ
  →マップ自体。視覚的に分かりやすく表現できるか。

 ・Findings:発見・洞察(insights)
       改善示唆(opportunities)
  →ビジネスチャンスや改善示唆

参考リンク:http://www.coprosystem.co.jp/marketingblog/2012/02/13.html

▼Outside-in
 ・ユーザーがどのようにサービスを体験するか
 ・さまざまな/異なったタッチポイントをまたがる経験の流れ
  (Journey)
 ・特定の会社のサービス/製品にとどまらない、
  ユーザー(顧客/患者/参加者)の行動
  →クロスサービス

▼プランニング観点 「旅行」という体験
 Inside-out 視点でのプランニング
  →クロスチャンネル

 Outside-in 視点でのプランニング
  →クロスサービス

 Outside-in型の例
 トリップイット
  https://www.tripit.com/

▼Point2
 Touchpoint ≠ Channel

 Touchpoint
  特定のユーザーニーズに対応した
  特定の場所と時間に紐づく、インタラクションするためのポイント

Channel
  ユーザー(カスタマ)がインタラクションするメディア

 例 Google Gmail
   Touchpoint:コンピュータの認証
   Channel:Web、スマートフォンor電話orEmail

 例 ホームプラス バーチャルショップ
   Touchpoint:食料品の交流
   Channel:駅ホーム、携帯電話

Tescoが実施した取り組みとは、「地下鉄のホームを、バーチャルスーパーにする」という画期的なものだった。地下鉄のホームの壁に、スーパーの商品棚を写真にした巨大ポスターを掲示し、一つ一つの商品にQRコードを付けた。利用者は、購入したい商品のQRコードを携帯で読み取ることで、オンラインショップで買い物ができる仕組みだ

▼Touchpoint
 文脈+文化に合わせる
 ニーズ/必要な機能に関連づける
 重要性/目的に合わせた意味性
 さり気なさ/遊び/楽しさによる好感
 利用可能/連続的な体験のつながり

▼まとめ
 ・CJMは「体験」を共有する手段
 ・Lens、Journey Model、Findings
 ・Inside-out / Outside-inを考慮する
 ・タッチポイントとチャネル

ワークショップ

▼テーマ
 ・外国人旅行客へのおもてなし企画を考えたい
 ・そのために、想定ユーザーを選別した
 ・企画の前に、Outside-in的にカスタマージャーニーを検討・視覚化したい

STEP 1 ペルソナ作成

1.ユーザーセグメントカード
 ユーザー像の読み込み

2. ペルソナ化
 基本情報、物理環境、行動経路、
 メディア接触、おおまかな日常の過ごし方

3. 関係者
 旅行にあたって関係した人、
 役割、コミュニケーションチャネル

4. 旅行のエピソード
 意識したきっかけから出発まで、
 おおまかな活動、帰国後
 ※エスノグラフィの観点

※ユーザーセグメント情報
 ビジネスパーソン
 34代男性、独身
 広告代理店勤務/アカウントエグゼクティブ
 グローバルチー務でのプロジェクトのために来日、
 1週間ほど滞在予定
 都内のホテル(ウェスティン恵比寿)へチェックイン後、 
 日本支社(青山)へ向かう。
 日本及び他の海外渡航経験は豊富
 日本語は挨拶くらいはできるが、感じは苦手

まずは指定されたセグメントカードから、
みんなでペルソナを妄想。

STEP 2 ジャーニー作成

1.行動の洗い出し
 ペルソナの行動を抽出
 同時に発見された「思考・感情」
 「気づき・発見」もメモ

2.フェーズ定義
 行為をグループ化しフェーズを定義
 (感情・環境の変化)

 行為:Behavior
 思考・感情:Think & Feel
 気付き・発見:Insights

3.思考、感情の抽出
 行為の流れに沿って、思考・感情を抽出
 共通する感情軸、メンタルモデル上の大きな変化に注意

4.マップ作成
 The Lens、ジャーニーモデル、
 質的要素(Think & Feel)、気付き・発見

みんなで、
「行動」の洗い出し

その後、
感情と気づいたことをポストイットで記述。

STEP 3 課題抽出

1.ビジネスポジションカード
 読み込み
 不明点 Q&A

2.サービスブループリント
 サービス関係者の抽出
 関係者の明示化

3.課題抽出
 事業者観点での課題抽出

4.カスタマージャーニーマップのリバイス
 サービスブループリント要素の追加
 視覚的に課題を伝える
 

ビジネスのポジションシートが配られて、
それをポジショニングしようとするが、
考えていたマップと状況があまりにも違うので困惑。

ジャーニーマップ上では「タクシーを使って移動する」だったが、
事業者情報が「東京メトロ」だったので、
ジャーニーマップを修正しようとするが、
長谷川さんに止められる
(Outside-inで考えた意味がない)

Outside-inで考えたことを解決するような
ソリューションを考えるということで、
どう地下鉄を使わせるか、
タッチポイントを考えました。

STEP 4 ソリューション企画

1.課題の優先順位付け
 課題に対して、事業者観点から優先順位付け
 比較のロジック検討

2.ソリューション企画
 問題解決のアイデア出し
 ストーリーボード、ワイヤーフレーム、ラフスケッチ

3.カスタマージャーニーマップへの影響検討
 影響範囲
 その後の行動の変化

みんなでアイデアを考えて、ラフスケッチを作成しました。

・ARを使った構内アプリケーション

コンシェルジュがその場に来てくれるアプリケーション

出口入口や店舗情報が掲載された乗り換え案内

発表

感想

今回のカスタマージャーニーマップは昨年度と違い、
感情曲線を描きませんでした
かなり難解なワークショップでしたが、
CJM上で議論するということはできていたと思います。

講評

 ・事業者観点 VS ユーザー観点
 ・行為+感情:ジャーニー特有の感情
 ・不足している情報を発見する観点
 ・抽象化、 
  一般化をしつつどうまとめるのか、
  フェーズのモデル化
 ・コミュニケーションメディアとしてのCJM
  作ったものを見せて伝えるのもひとつだが、
  CJMを作ったことによってユーザー視点、ビジネス視点が得られる。
  相互理解によって合意形成が促進される。
  ひとつの顧客がなんだったのか議論する場
  単なる型が出来る訳ではない。

 コンセント坂田さんからのコメント:課題を回避するためのヒント
  ・CJMはツールなので、作って終わりのことが多い、
   何が課題なのかポイントを絞ってCJMを作ることが必要。
  ・CJMは構想、サービスブループリントとして見える化してあげることが必要。

参照リンク

 UX INSPIRATION!
 サービスデザイン方法論2014 第2回:カスタマージャーニーマップ レポート

懇親会

懇親会は恵比寿のモンスーンカフェ

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