第6回Xデザインフォーラム「フィンテックとデザイン、経営とデザイン」 2019年05月06日
恒例となりましたXデザインフォーラム、
今回の会場はYahoo!さんとのことで、
最寄駅から北千住を経由して永田町まで。
永田町からYahoo!のある9a出口までが長い、
10分くらいかかり、
09:50にセミナールームに到着。
入り口で、マスキングテープを貰い、
そのマスキングテープに書いている番号に着席、
Aチームで、5名チームでした。
ワークショップ開始までに、
白いダンボール箱を組み立てて、
マスキングテープで装飾するようにとのこと。
(最終的に箱使わなかったなー)
まずは富田先生からサービスデザインの30分の講義が・・・
資料は富田先生のサイトに掲載されています。
https://tomita.me/dgx/
今回のワークショップはデザインゲームを作ってみるというものでした。
テーマは「合宿」
方法はMapping Hoursで行う。
各テーブルにテーブルファシリテーターが付く感じでした。
ワークショップ
1.合宿の目標カードを作る
→みんなで雑談しながらカードを作りました。
(20枚くらい)
2.具体的な合宿アクティビティーを考える
目標カードから数枚選んで、具体的なアクティビティーを考える。
3.マッピングボードを作る
作ったアクティビティーカードをマッピングしていく。
ただしKJ法とは違う、マッピングがすでにゲームを作っている。
僕たちのチームは
縦軸を「動」「静」
横軸を「みんな」「個人」にしてマッピングしました。
4.楽しい対話を促すゲーム的な仕掛けを加えてみてください。
ここ凄く難しかったです、
チームの思考が停止しました。
とりあえず作ったアクティビティーで「ババ抜き」をして、
やりたいものを抜き出していくことにしました。
ここでやっとゲームとして成り立つものができて、
上平先生からも褒められて良かったです。
富田先生のiPadの写真がプロジェクターに連動しているの、
ちょっと興味ありましたねー、Wi-FIで繋がっているのかな?
サイコロ型のアクティビティーにしたチームもいました。
最後に上平先生と安武先生からお話があって午前中のワークショップは終了しました、
皆さん、ありがとうございました。
第1部 フィンテックとデザイン 13:20-14:50
山崎先生と浅野先生のお話の後、
3人のお話が。
■「フィンテックと変革」
瀧俊雄(マネーフォワード 取締役執行役員、Fintech 研究所長)
・元々野村証券にいて、マネーフォワードの創業時から在籍。
・決済手段は分散するもの
・お金は頑張っても貯まらないもの。
・太ったら体重計に乗る、マネーフォワードは体重計
・FintechとはFinanceとTechnologyの造語
・GAFAM銀行があったら・・・
・というか金融の「ユーザー体験」ってなんだろう
・決済→透明化していったほうがいい
・貯金・保険→「おかん」「大企業」の代わりが必要
・そもそも貯金できる人って少ない
・日本って国は投資をしない。
・良いサービスがわかるのは数十年後
・融資→「借りる」じゃなく「買える」「使える」
・借りてまで買わなきゃいけないものってなんだっけ。
・なぜここまで悪く言われる
・規制産業で動線にお作法があるから?
・Finance情報+認証でできているから?
・キャッシュレス化に向けて
・日本特有なの?
・現金輸送に適した地形
・治安の良さ
・デフレ環境
・消費者の高い要求にインフラ応えてきた
・プライバシー懸念
・キャッシュレス化の社会的意義
・金融機関をどう考えるか
・銀行を選ぶ圧倒的な一位は「近くにあること」
■「もしも、あなたがフィンテック業界に今入ったら。」
大塚敏章(ヤフー(株)コマースカンパニー
金融統括本部開発本部デザイン推進室/事業推進本部 事業推進部)
・「今」フィンテック業界で、何が起こっているのか?
・フィンテック1年目のUXデザイナー
・Yahoo!ファイナンスがメイン
・その他、ジャパンネットバンクなど
・ヤフーにしか作れないサービスを作る
・銀行API
銀行システムのオープンAPI
・スマホ決済
・eKYC 本人確認のプロセスが変わった。(オンラインで確認できる)
・ミニプログラム(WeChat Alipay)
・例:静安寺での支払い
・例:駐車場のAlipay払い
・つなげる仕組みが重要
・お金がデータになると、どんどん繋がる
・お金がネットで扱われる際の重要なポイント
・アクセシブルであること
・即時性があること
・安全で信頼できること
・情報摂取行動におけるメディア変換
・課題
・法律・ビジネス・開発・デザイン
・特に法律
・業種による規制の壁
・ビジネスモデルの前に言葉の壁
・システムの壁
・投資信託の非購入理由となるバイアスの壁
(先入観の壁・知識の壁)
・事例:環境口座を開設して、エコ行動で植林活動を促す
■「ユーザーエンゲージメントを高めるUI/ UX」
田中健二(楽天カード(株)編成部 プロモーションデザイングループ マネージャー)
・元々は千葉県警の事務員
・楽天グループと楽天のフィンテックについて
・70以上のサービスを展開
そのため、五つの領域の体制に変更
・楽天カードのご紹介
・10年連続顧客満足度1位
・2018年ショッピング取扱高 7.5兆円
・1700万会員
・楽天e-NAVI
・楽天カードの会員サイト
・ユーザーエンゲージメント向上のキーファクター
・クレジットカード会社のユーザー接点
・月に1回の請求書(基本は紙ベース)
→楽天ID・PASSでログインできる
・楽天ポイントの強み
・楽天の横断組織:CoE section
(新技術・成功事例・ガイドライン)
・楽天のデザインシステム ー REX
・一貫性への取り組み
・楽天カードらしさの追求
・楽天カードの体験をCJMで
・コーポレートサイトリニューアル
・楽天e-NAVIのリニューアル
・楽天カードアプリのリニューアル
・自動配信メール
・楽天カード内の体験に一貫性を持たせる
・楽天カードユーザにとって最適なUI/UXを提供し
使い続ける
■ディスカッション
・WechatとAlipayのユーザーは5億人くらい
ビックデータが簡単に取れ、AIで分析できる。
→スマフォ決済してくれたほうがデータが取れる
・中国とインドはペイメントサービス?
→インドは現金主義に戻りつつある
・デビットカードだと情報は取れない?
→お店名くらいしか認識しない。許諾上データを取れない
・ペイメントのシェアをとった会社が勝ち?
→レコメンドできたり改善できたりする
・Yahoo!の社長がペイメントで1番取るって言っていたけど。
→ペイメントは一つの手段。
→先だった経験に投資している
→楽天の場合はペイメントだけではなく色んなサービスで紐付けようとしている
→Yahoo!も色んなサービスで攻めている
・お金を払うことと信用が大事になってくるんじゃないか
→信用から漏れてしまう人をどうするか
・メーカーの方とお話しするとスマフォで決済に変わってくるけど、
明確に決済方法を決めている方は少ない
保険会社はLINEのプラットフォームでLINE保険を作っている。
→自前でプラットフォームを作るのはもう難しい
→見た目上の扱いだかは増えていく
・長谷川さん:どんな商品があったらいいか、どんなサービスがいいかなど
立ち上げに段階等でデザイナーが参加しているのか。
→上流工程にデザイナーが関われることは少ない
→Yahoo!でも同じ、ビジネス関連業務が企画する
・課題意識や取り組んでいることはないか
→UXについて上長に説明している。保険については上流工程に参加している
→競合は調査する。海外サービスなども調査。
・山崎先生:ブロックチェーンを使って、貨幣をデザインするような可能性があるのか
→マネーフォワードでは、認知症に対しての研究をしている
現金管理の問題。100歳の人がクレジットカードを使う。
お金の不安は先送りにしているから生じる
→ブロックチェーンの技術を使うことでユーザーの利便性・安全性が高まればやるべき
楽天でもブロックチェーンを研究している
→Yahoo!もブロックチェーンの部署がある
お金自体がどう使われて、どう行動に移っていくのか。
第2部 経営とデザイン 15:10-16:40
山崎先生からのご挨拶
経営とデザインは話題としては古いが、
再度見直さなければならないのでは。
■「デザイン経営」宣言とその後
菊地拓哉(経済産業省 クールジャパン政策課 デザイン政策室 課?補佐・室?補佐)
・経済産業省のデザイン政策担当
・分かりやすいのはグッドデザイン賞とクールジャパン政策
・「デザイン経営」宣言とは?
・2018年05月に公表
・結構な危機感
https://www.meti.go.jp/press/2019/04/20190404002/20190404002.html
・「デザイン経営」
・
・実質的にUXが大事と言っている
・政策提言
・情報分析、啓発・知財・人材・財務・行政の実践
・「デザイン経営」の温故知新
・ある日本企業の問題意識(1957年)
・デザインマネジメントの5種型(1989年)
・チャンピオン型・ポリシー型・プロジェクト型・機能内包型・浸透型
・デザイン導入のためのロードマップ(2006年)
・行政におけるサービスデザインの推進
・特許庁「デザイン経営プロジェクト」レポートの公表(2019年04月)
・現在、報告書とガイドラインの公表準備中
・「高度デザイン人材育成の在り方・・・」(写真)
・ポイント1:BTDモデルからDLBモデルへ
・まとめに代えて。
・「デザイン経営」のローカライズ
・「高度デザイン人材」の育成促進
・「デザイン政策」×「◯◯政策」
■「ビジネスをリードするデザイナ像」
長谷川敦士((株)コンセント代表取締役)
・課題意識:これからのデザイナー像とその育成
・社会背景
・高度デザイン人材とは:ビジネスにおいて活躍できるデザイン人材
=デザインを基軸として、リーダーシップを持ってビジネスの中核に立てる人材
・「高度デザイン人材」検討の論点
「デザイン」「ビジネス」「テクノロジー活用」
・「高度デザイン人材」の能力
「デザインスキル」「デザイン哲学」「アート」「リーダーシップ」「ビジネス」
・「高度デザイン人材」の教育要件
「コンセプト・方針」「環境と場:課題のある現場でのプロジェクト実践」「課題」
■「日立における経営とデザイン」
丸山幸伸((株)日立製作所・主管デザイナー)
・日立に入社して20年くらい
・ゴリゴリのプロダクトデザイナー
・7つの部署を3つにまとめた。が「デザイン」が屋号から外れた。
・BusinessOrigamiの作成
http://www.hitachi.co.jp/products/it/ex_approach/about/iframe/business.html
・マウイのスマートコミュニティ
・横浜市チョイモビ
・EMIEW3(ロボット) サービスの遂行する対話デザイン
・Blockchain Pattern Book
https://www.hitachi.co.jp/rd/portal/highlight/blockchain/pb/index.html
・ぶんじバル
・こくベジ
「経営とデザイン」に関する論点の私案
■ディスカッション
山崎先生からの質問
・理想とする経営とデザイン
・経営者とデザイナーの信頼関係
・デザインがうまく取り込んだとしても経営がうまくいくとは限らない
・理想とする経営とデザインができない原因
・デザインのリテラシーが問題、そもそものデザインを言語化できない
・デザインを求めている企業に対して、デザイナーが圧倒的に少ない
社会を見てニーズがあるということにデザイナーは知っておく方がいい
デザイナー側も企業側に歩み寄りをした方がいい
・多くのデザイナーは覚悟も知識もない、インハウスデザインが温床になっている
・日本の文化にふさわしいデザインアプローチがどんなものなのか
・日本の海外キャッチアップ型のデザインをあんまり悪いとは思わない
コミュニティをうまく使っていくのがいいのではないか。
・日本っぽいことはある、ハイコンテキストなことがある。
ボトムアップ型の文化があるのでそれを生かしていくデザインができるのではないか。
意味のイノベーション。
・日本人は嫌な状況からディスカッションするのが苦手。
ふんわり共有しながら進めていくのが日本式でいいのかと思います。
第3部 ポスター/デモ発表とビアバッシュ 17:00-18:10
・ポスター/デモ発表、参加者同士や講師とのディスカッションとビアバッシュ
1)「9月開講Xデザイン学校ビギナーコースとリーダーコースの紹介」浅野智、山崎和彦
2)「(仮)Xデザイン学校2018年度ベーシックコースにおける活動」佐藤哲裕
3)「「選択の科学」の嘘?クルーグマンが証明した消費者嗜好」鈴木大貴
4)「UXに基づく遠隔管制業務の為のインターフェース設計」郷津竜帆
5)「移住・定住に関する潜在的欲求と課題の明確化」海野真梨菜、山本智香子
6)「屋上からアウトドアへ繋げるサービス(Xデザイン学校2018ベーシックCチーム)」坂崎良樹、佐藤哲裕
7)「子供とストーリーを考えるワークショップ」水上夏希
8)「若者が自己投資をしやすくなるフィンテックサービス」望月琴未
9)「初期会話と継続会話を考慮した非タスク型対話システムの研究」中山 立輝
10)「組織における人事評価制度・教育プログラムのためのデザインスキルの研究」佐々木俊弥
11)「非線形で絵画的な知覚を生み出す「面的思考」のプロセスについて考察する」福士夏季
12)「保育現場における当事者デザインの実践」安田浩一郎
13)「5G時代のミライ年表とシナリオ」 笈川美貴
14) 「プランティオのデザイン」田中 亮
15) 「若者の自立に対する葛藤を応援するサービスデザイン」山川千晴
16) 「堅実な大人のための給食プラットフォーム(Xデザイン学校2018マスター Bチーム)」
川田智子・奥山真広
みなさん、お疲れ様でした。
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