0からのWebディレクション@メンバーズ 2017年5月27日

■2017年5月27日 0からのWebディレクション @メンバーズ
■Web販促プロモーション基本講座

久しぶりにディレクション協会のセミナーに参加してきました、
人数がかなり多めでしたね。
講師は合同会社オモロワークスの福田正義さん

講義

■マーケティングとはなんですか?
 自分の案:顧客が何を求めているか分析してそれを実現するためには
      どうすればいいか考sえること。

▼福田さんの考え
 恋愛と一緒(相手のことをどう追求できるか)
  →ここはUXDと似てる。

■なぜマーケティングの基本を学ぶのか

例:サッカーの基本
  止めることと蹴ることの2つの要素

 しかし日本代表とFCバルセロナでは強さに格段の違いがある。
 →蹴る、止めるの差

■Adobeのバナー
 980円の方がコンバージョンが高かった、
 55%のほうがクリック率が高かった。

▼一生懸命やっているのに成果がでない
 →基本の手法を外しているから。

▼バナーの画像を作る時の重要な視点
 認知注意→興味関心→欲求→動機→行動

▼どっちがいいデザイナーなのか?
 ・綺麗でかっこいいものを作りたい
 ・クライアントの成果につながるものを作りたい
 →マーケティングのスキル!

▼制作VS販促
 ・「サイトを作って終わり、あとは運用側で何とかします」ってなる
 ・しかし、自分が作ったサイトでちゃんとコンバージョン出てるか、
   ちょっと気になってる
 ・「サイトのデザインカッコいけど全然売れねーよ」とか言われてしまう
 ・「制作屋ってやっぱり作るだけだよねー。
   売る側のこと考えてないよねー」って…
 ・でもほんとは「集客が超大事」って知ってるwwww
 ・ってか、たまに頼まれるので集客とかもやってみることもあるw
 ・でも思ったよりもうまくいかないorz
 ・Webの販促プロモーションって結構手がかかるなーっていう印象

 
 さてどうする

 ・少なくとも集客を担当する人間が、制作以後にどういう
  ことを考えて集客しているのかを知っておく
 ・集客に際する成功要件を知っておく
 ・腕のいいWebマーケターの見つけ方を知っておく
 ・自ら、制作がわかってるWebのマーケターになる

■そもそもマーケティングって何?

▼定義1 アメリカマーケティング協会曰く・・・
マーケティングとは、顧客、依頼人、パートナー、社会 全体にとって価値のある提供物を創造・伝達・配達・交 換するための活動であり、一連の制度、そしてプロセスである。

▼定義2 公益社団法人 日本マーケティング協会曰く・・・
マーケティングとは、企業および他の組織がグ ローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造の ための総合的活動である。

▼定義3 コトラー曰く・・・
マーケティングを最も短い言葉で定義すれば「ニーズに応えて利益を上げること」となろう。

▼ニーズに応えて利益を上げるプロセスとしてのマーケティング
 マーケティングの7P
  ・製品(Product)
  ・価格(Price)
  ・場所(Place)
  ・プロモーション(Promotion)
  ・人(Personnel)
  ・業務プロセス(Process)
  ・物的証拠(Physical Evidence)

▼Webマーケティングとは。
 →Webサイトを活用した販促プロモーション活動のこと。

■顧客を中心に考える

■少年ジャンプの例

 マガジンの方が市場を独占していた。
 (人気漫画家を独占されていた。)

 ジャンプ→新人作家と契約していった。
 (10話で結果がでなかったら契約解除)

■レッドブルの例
 競合はリポビタンD、だいぶイメージが違う。
 ポジショニングの差
 リポビタンDはマイナスを0に戻す
 レッドブルは0のものをブーストさせる。

■カルピスとコーラの違い

 カルピスはユーザーが家族や家庭
 コーラはアクティブな若者

▼ところで・・・
 マーケティングをやってる人が昔から
 「顧客を中心に考えましょう」と言ってたわけではないです。

 ・マーケティング1.0
  →製品中心主義の時代:製品を販売する

 ・マーケティング2.0
  →消費者志向の時代:消費者を満足させる

 ・マーケティング3.0
  →価値主導の時代:世界をより良い場所にする
 
 ・マーケティング4.0
  →自己実現

 ※コトラー曰く
 コトラーは、これからの企業は、消費者の人としての自我、自立から、さらに一歩進めて「人間としてなりたいものを追求する」「自分が何者かをはっきりと示せるようになりたい」という個々人の「自己実現欲求」にフォーカスしていくべきであるとインタビューで答えている

※重要な点
消費社会が成熟するにつれ、実際、これまでの分析手法だけでは説明で きない消費者行動が増えています。 クオリティや価格だけでは購買意欲を刺激することが難しくなるなかで 消費を喚起していくためには、消費者の心を動かす潜在的な欲求を理解することがますます重要になってきています。

■インターネットを取り巻く環境
 ・利用者数が1億人を突破!
 ・オンラインショッピング8割
 ・商品・サービスについての情報収集8割
 ・伸びてるネット広告の中でも、リスティングはとりわけ伸びてる。
 
■インターネットにおける集客施策の考え方
 
 テーマは:組織化
 ・儲かる仕組みを作ること!

▼システマチックに管理する
 業種にかかわらず、以下の3つのステップをシステマチックに行う仕組みを
 設計することが重要

 3つのステップ
  ・多くの『見込客』 を効率良く集める 仕組みを作ること
               ↓
  ・見込み客の多くを、 注文してくれる 『既存客』に引き上げること
               ↓
  ・既存客に何度もリ ピートしてもらい 『固定客』にすること

▼仕組化のために、Webの世界でやることは3つだけ。
  1.連れてくる
  2.サイトを改善する
  3.リピートさせる  

■なぜ広告が必要なのか?
 知ってもらって、サイトに連れてくるため。
  誰に?
  何を?

■広告の役割3つ
1. 「情報伝達機能」
  - 情報を伝える役割(気づいてもらう)
2. 「説得機能」
  - 伝えたい情報を魅力的に人々の気持ちに働きかけ、
   商品を買ってもらったり、 会社そのものに好意を抱いてもらったりする
   役割(わかってもらう)
3. 「社会的機能」
  - 経済を活性化させたり、生活を豊かにしたりする社会的役割

■大切なこと
 Webマーケティングにおいては、広告とWebサイトがつねに一体と
 なっているという点。

■良い広告とはどんな広告か?
 例:au
 例:カンヌの広告祭

■良い広告とは
 ・良い広告とは、クリエーティブの良い悪いではなく、
  効率のいい広告でもなく、「効果のある広告」である。

 ・「効果のある広告」とは、優れた広告キャンペーンを通して訴求対象にメッセージが理解され、好感をもたれることによって売上増に結びつき、利益の拡大に貢献する広告のこと。
 引用:2009年 百瀬 伸夫 良い広告とは何か

■誰に訴えるのか?
 →欲しい人にアタックする。(売り上げ増)

・消費者のニーズに答えることは、マーケターの課題であった。
 →検索するという行為は唯一消費者自身が
  「自分の意思を表現」できる場である。

■Web広告の対策の順番
 ・売上増加に直結する部分を、まずは最適化しなければならない。

 SEO、リスティング
 →これがリスティングが流行っている理由

■SEOとネット広告における時間と露出の関係
 1.初動は検索広告
 2.その間にSEOの対策
 3.規模を拡大していく際にディスプレイ広告など認知を増やす

■リスティング広告のポイントは3点
 ・どんなキーワードを買うか
 ・どんな広告文にするか
 ・どんなサイトをランディングに設定するか

■最初のポイント
 どんなキーワードを買うか

 リスティングのキーワードを考えてみましょう。

 例題:じゃらん

▼キーワードは2つの要素でできています。

 例:ホテル 予約

▼キーワードにも序列がある。

 指名KW:じゃらん ホテル
 健在KW:京都 ホテル 格安
 潤顕在KW:国内旅行 おすすめ
 潜在KW:家族で遊べるスポット
 
 ※正解としては「じゃらん」「じゃらん ホテル」

▼潜在キーワードですが・・・
 
 どんな広告文にするか
  ※リスティングでは得に重要
 
 例:Tシャツ
 ・「タイムセールが行われている」「激安である」など、
   誘導しているクリエイティブと一致。
 ・クリエイティブとサイトの ストーリーが一致することで、
   ユーザーにとって安心感のあるサイトになり、購買が促進される。

▼Web広告のカギはストーリー「サイトだけが良くてもだめ」
 ・ユーザーのニーズ
 ・期待感をコントロール可能な広告
 ・期待感の実現度合いをコントロール可能なサイト

▼STEP1 商品をいろいろな角度から分析してみましょう
 
 見た目でわかること
  名称、色、形、デザイン、新旧、サイズ、質感、材質、知名度
   →サイトから魅力・ウリを引っ張ってくる

 見た目でわからないこと
  味、重量、製作者、香り、産地、素材、強度、機能、動き
   →広告なので、それを引き立たせる表現で!
 

 例:りんご

 見た目でわかることとわからないことを記述する。

▼STEP2 ターゲットになるお客様を考えてみましょう

 ターゲットに想像している人
  ・リンゴが好きな人
  ・贈り物を探してる人
  ・特定の種類、産地にこだわる人
  ・リンゴで料理を作ろうと思っている人

 ターゲット外の人
  ・りんごに興味がない人
  ・安いりんごを探している人
  ・違う産地、種類のりんごを探している人
 
  →「誰に」というターゲットを意識することで、
    タイトルや説明文が書きやすくなります。

 
▼STEP3 定石形を利用して広告を作成してみましょう。
 ・限定型
 ・希少型
 ・逃避型
 ・トレンド型
 ・贅沢型
 ・価格型
 ・シーズン型
 ・ギフト型
 ・威光型

※練習
 タイトル文 15文字
 説明文 38文字
 キーワード:
  1.ビジネスホテル 予約
  2. 仕事 疲れた

 自分の案:今すぐ予約できるビジネスホテル
      今日の止まるビジネスホテルがすぐに予約できる
      Web割あり。24時間。

 2の例
  秘境で癒されて、人生考え直しませんか?

▼どんなサイトをランディングに設定するか

▼質問
 良いサイトとはどんなサイト?
 →ユーザーが感動するウェブサイトを実現すること
  https://www.slideshare.net/slideshow/embed_code/30468700

  ユーザーが
  何かを感じて
  何かの行動をする
  ウェブサイトを実現すること

▼体験から行動までの流れ

▼良いサイトの定義
 ・どんなユーザー層をターゲットにしているのかが明確
 ・どんな状況で使われるのか利用想定シーンが明確
 ・どういう行動をしてもらうのがゴールが明確

 →LPにたどり着く。

▼商品が売れないパターン
 ・望んでいるけど買えない(フェラーリとか)
 ・望んでいるものではないので買わない(赤色が欲しかった)
 ・よくわからないので買わない

▼インターネットユーザーはせっかちです。
 直感的に自分が探しているものかどうかを判断します。

▼人は何秒くらいサイトにとどまるか
 滞在時間が10秒を超えるとページから離脱する可能性が3%以下まで
 低下するという実験結果が出ています。

 直感的に自分が探しているものがありそうと、思ってもらうことが大切!
 →わかりやすいサイトが良いサイト

▼質問
 良いサイトだとコンバージョンが増えるか?
 
 実験 「ヴィトンの買取サイト」を探してみる

▼ユーザーがどのサイトにするか選ぶときの思考
 →このサイトでいいか。

▼選択の科学
 ・人はたくさんの選択肢があると選べなくなる。
 ・人間の情報処理能力が扱えるのは、7つ程度まで。

  参考図書:選択の科学

▼なぜ人は定番を選ぶのか?
 行動経済学には、「損失回避性」と「現状維持バイアス」という言葉があります。
ある実験では、利益と損失が同額の場合、利益の「得した感」よりも損失した際の「損した感」の方が約2倍から2.5倍強く感じるという結果が出ました
そのため、人間は新たなチャレンジによる損失リスクを回避するために、リスクの少ない現状維持を選択する可能性が高くなります。

 ※リスクを取らない
 
▼損失回避性
 ・人は利益という観点を目の前にした場合は得られる金銭が少なくても
  確実にお金を受け取れる選択肢を選び、
 ・損失という観点を目の前にした場合は多少のリスクを犯してでも
  その損失を押さえられる選択肢を選ぶ。
 ・ 実質的に全く同じ金額を目の前にしても「利益」と 「損失」では
  「損失」の方がより強く印象に残り、それを回避しようとする
   行動をとる事を示している。

▼現状維持バイアス
 ・現状維持バイアスとは、「今のままで何も問題がないんだから、
   今のままでいい」と思う心理のことを言います。
 ・現状維持バイアスがなぜ働くのかというと、現状を維持した方が
  「損をすることが少ない」からです。なぜなら 現状維持を選ぶ人は、
   新しい知識や経験で得られる「お得感」よりも、
   現状で得ているものを失う「損」の方がより大きなものに見えるため、
   あえて現状維持を選んでいるからです。
 ・転職したいと思っていても、なかなか踏み出せないのは
  こういった心理が働いているからです。

 
※自分のサイトだけ見てるだけではだめ。

▼大事な点:Webサービスのカギはストーリー
 リスティングにしても他の広告にしてもストーリーが重要です。

▼広告クリエイティブ作成とLPにストーリーを持たせるカギ
 ユーザーは広告は嫌いだが、自分に必要な情報を求めている

 →求めている情報があることを伝えることが成功のカギ
  広告文作成のテクニックに走りすぎず、
  ユーザーの側を向いて広告を作成することが重要です。

▼6種の行動阻害要因(知覚リスク)
  知覚リスクとは、消費者が商品やサービスを購入する際に、
  感じる不安や懸念のことです。 企業は消費者がどのような不安を
  持っているのかを把握して、少しでも解消することにより、
  消費者が安心して購入に踏み切れるようになります。

 ・機能的要因
 ・経済的要因
 ・時間的要因
 ・社会的要因
 ・心理的要因
 ・身体的要因

▼例:キャッシングサービス
 
  どういう要因でサービスを利用しないか考えてみる。

 例:スポーツジムを例に6種の行動阻害要因を考えてみましょう。

■まとめ

 ・リピートをどうやってとっていくか。

トークディスカッション

 ・マーケティングの入り口がない!
  プランナーになってもっと上流で仕事したいです。
  どうしたらマーケティングにもっと関われますか?
  普段から何を磨けばいいのでしょうか

 →関わる人がマーケティング視点を常に持っておく必要がある。
  会社のデザイナー・ディレクターにもみんなコンサルを目指してね!
  と言っている。
  

 ・こうすればいいのに?
  こうした方がWebサイトが良くなるという自信はあるのですが、
  残念ながらGoogle Analyticsがちゃんと設定されておらず、
  中々お客さんに根拠を持って話せません。
  データが少ない中でもロジカルに説明するコツがあれば教えてください。
  
 →お客さんがお客さんになってもらうのがいい。
  「あなただったら買います?」
  それを気づいてもらうように持って行く。
  よくすればいいという条件すら疑問を持っておいたほうがいい。
  マーケティングどうこうではないような気がします、
  人をどう動かすかということかも。
  良いマーケターになりたければ行動心理学や心理学の知識を
  持っていたほうがいい。

 ・オススメの本やサイトがあれば教えてください。

 →コトラーのマーケティング本
  興味のあるジャンルの本をAmazonで5?6冊買って1週間で読む
  福田先生は速読法をマスターしている。
  あとは論文

 ・マーケティングをやってて生活で得したことってありますか

 →スーパーとかで誰向けに売っているのか考えてしまう、
  マーケティングやってて得することはないですね。
  営業に近いものがあるので利用できなくもない。が、
  マーケティングには負の面もあることを気をつける必要がある。

 ・マーケティングのキャリアはどうしたら積めますか。

 →福田先生もまだまだマーケティングを学びこんだとは思っていない、
  まだまだ一緒に勉強していきたい。
  「できなくてもできると手を上げてしまう」を繰り返してきた、
  困ったら本屋に直行。

 ・マーケティングって大変?

 →大変です。
  どのゴールにたどり着くのかメンバー全員に明示しておく必要がある。
  ネゴる力は心理学的に突っついてあげればいい。
  上司を出世させてあげる。マネージャーは自分の代わりが欲しい。
  後任を選ぶシュチュエーションを作る。
  明確なゴールを伝えておく。

 ・用語について

 →用語についてはとにかく覚えるしかない。
  本質を学ぼうとしようとする力は必要。

 ・無茶振りきたー!
  上司から直々に「とりまマーケティングでめっちゃ売って」とのお達しが。
  でも何から考えればいいの・・・

 →ゴールを達成するとこから決める。
  無茶振りではない。

 ・いろいろやってはいるのですが
  サイトレポートは定期でやっているし、色々やってるのですが、
  いつも結局なんでやっているんだっけ?
  となってしまい、まとまりません。

 →ゴールは何かということを明確にする。
  そこまでの青写真を描く。
  お客さんに基本を教えるのがコンサルの仕事。

 ・オススメツール

 →ポップインサイトはめっちゃいいですよ。
  DLPO(ちょっと高いらしい)
  http://www.data-artist.com/dlpo/act/

  Adobeアナリティクス
  ヒートマップツール
  KHコーダ

 ■感想

  久しぶりにWebディレクター的なセミナーに参加しましたが、
  マーケティングにほとんど関わらないこともあり新鮮でした。
  ワークショップも適度にあり、大変ためになりました。
  福田先生ありがとうございました!。

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