SaaS Design Conference 2023 2023年11月23日

■オープニングトーク
ユーザベースの平野さんから挨拶

ステージA
■エモーショナルなBtoBサービスのデザイン
河原 香奈子さん / Takram

▼自己紹介
2008年制作会社
2013年スタートアップ
2020年Takram

▼Takramでの実績
V-RESAS:新型コロナの感染状態を可視化
Kachaka:家具を運ぶロボット
KINS WITH:犬猫用のサプリメント
RAKSUL:ラクスルのコーポレートリニューアルデザイン

▼デザインする上で大切にしていること
必要な機能を満たすことと同時に
ユーザーの気持ちを想像して、
プロダクトやサービスに独自のトーンを纏わせる。

機能とトーンの融合によって、
唯一無二の体験をつくることを目指したい。

機能が重視されるBtoBサービスであっても、
トーンによって受ける印象や
ユーザーが抱く期待値が全く異なる。

どうしたら機能とトーンを融合できるのか?

▼エモーショナルUIデザインという考え方
機能とトーンを融合させて
ユーザーの感情に作用するようにUIをデザインすること

▼参考図書
エモーショナル・デザイン
誰のためのデザイン?

▼人間の認知と情動に関する三つの処理レベル
内省レベル(自己イメージ、個人的満足感、思い出)
行動レベル(使うことの効用)
本能レベル(外観)

▼ユーザーのプロダクトの捉え方
体験からもたらされる感情
機能
トーン

▼エモーショナルUIデザイン
ユーザーの気持ちを想像しながら
機能とトーンを融合させてサービスをデザインすると
気に入ってもらえて、選ばれて、使い続けてもらえる。

▼トーンと機能を融合させる
 サービスの人格

▼なぜ人格?
プロダクトやサービスを人に例えるとどんな人か?
想像することで「らしさ」が掴みやすくなる

▼人格の例
サービスをひとつの人格として捉えることで、
トーンと機能を融合させる手掛かりに。

▼エモーショナルなBtoBサービスのデザインとは?
事業ミッション
 ↓ここを繋ぐデザイン
ユーザーのポジティブな感情

▼トーンの詳細化
人格を一貫した表現に落とし込む

UIコンポーネント
ライティング
サービスロゴ
カラー
タイポグラフィ
写真・イラスト

▼機能の詳細化
一貫した人格で機能を提供する

・人格を象徴するコア機能
・人格や深みに広がりを与える周辺機能

▼事業ミッションとユーザーの感情をデザインでつなげる
ひとつの人格をもとに機能とトーンを精度高く融合することができると、
すべてのタッチポイントにおいて、独自の体験をユーザーに届けることができる。

▼まとめ
デザイナーとしての事業貢献の仕方は様々ですが・・・

サービスの人格のもとに機能やトーンを作りこみ
ユーザーのポジティブな感情に繋げることで
事業ミッション達成にデザインで貢献することができる。

■プロダクトづくりで経験した、違和感と向き合うことで得られた学びとその可能性について
絹本 呉穂さん / 株式会社リクルート

▼自己紹介
リクルート プロダクトデザイン室 SaaSデザインマネジメント2グループデザインディレクター

▼違和感について

▼違和感と向き合う
こうした「小さな違和感」は一見するとなんの脈絡もない事象にすぎないのですが、
掘り下げて、その理由を紐解いていくと、
意外な気づきや、新しいアイデアの種が生まれたりすると思っています。

▼プロダクト実例
AirINVOICE

電話で、既にAirシリーズを利用している飲食店20社ほどにヒアリング。

しかし「それはお金を払ってでも解決したいか?」と言う点では実感を持てず。

ヒアリング等でユーザーの有効な情報を得ても、
その情報を「自分達の見ている世界」だけで解釈し整理しただけでは不十分

ユーザーの生きている世界の「基準」を元に
「自分達の見ている世界」の中の情報を整理することが
この違和感を解消するための重要な要素となりました。

「ユーザーの世界の基準」を知るべく一次情報を取りに行くことに

・3か月のプロトタイプ検証
・現場業務を体験する機会をいただいたので店舗業務を追体験

UIを作成する上で「軸」をもって取捨選択できるようになったり
届けたい人にも少しずつ届き始めたり・・・

▼まとめ
今回は「違和感に向き合う」というテーマを
プロダクトでの実例を踏まえてお話しさせていただきました。

■拡大するマルチプロダクトSaaS、タテとヨコをつなげるには?
山﨑光さん・篠原直人さん / 株式会社マネーフォワード

■会社紹介
マネーフォワード
Value
Vision:すべての人の「お金のプラットフォーム」になる。
Mission:お金を前へ。人生をもっと前へ。

■自己紹介
篠原直人さん
ビジネスカンパニー デザイン室長
基盤デザイン部副部長、デザインリード
2020年にマネーフォワードに入社

山﨑光さん
ビジネスカンパニー デザイン室 経理財務デザイン部
副部長、会計グループ リーダー
2021年にマネーフォワードに入社

▼プロダクト
法人向け
個人向け
金融機関等向け
※すでにプロダクトは55を超えた。

▼デザイン組織

▼本日お話したいこと
私たちは、組織も複雑でプロダクトもたくさんあります。
そんな私たちがどうやって組織のタテとヨコをつなげようとしてきたのか、
本日はその取り組みについてご紹介します。

▼デザイン組織の変遷
古いアプリと新しいアプリのUIが違う
30程度のプロダクトを展開→マスターブランド戦略、一貫性のあるUIが必要
組織が拡大し、2000人規模に→組織構造の複雑化、マネジメントの難易度高

私たちが目指すところは?

タテヨコ繋がっている状態
・領域最適化のスピード感を損なわず、MFCらしい振る舞いを着実に作っていく
・そのために必要なカルチャー、連携を実現していく
 ・タテとは→事業ドメインの領域最適化
 ・ヨコとは→全体最適化

▼組織のタテとヨコをつなげるには?

・どうやってつなげる?タテ編
 組織のタテをつなぐ目標設定

 事業領域を深める
  デザイナー→デザインシステムを作りたい、使いにくいところを直したい
  PdM→新機能の開発に集中したい、戦略からUXを考えて欲しい

 期待値がすり合ってない問題
  タテをつなぐPdMとデザイナーの共同ワークショップ実施
  (インセプションデッキ)

・どうやってつなげる?ヨコ編
 例えば共通の道具やカルチャーでヨコをつなぐ
  コンポーネント
  Tips集を読みやすいコンテンツに。
 
  USER FOCUS SCRUM
  →様々な手法のナレッジ化・活用の促進
    ・ステークホルダーマッピング  
    ・ペルソナ
    ・サービスブループリント
    ・カスタマーレター
    ・ユーザーストーリーマッピング
    ・プロトタイピング

   ファシリテーター的な役割を率先して担う
    →自己紹介ワークショップ
   
   デザイン室Culture Hero表彰
   各部単位での賞賛!!

   ベーススキルアップへの取り組み
    →外部企業と共同して”濃いめ”の研修を設計・実施
     https://goodpatch.com/blog/ui-training-software-engineering

    ※グッドパッチ・コンセントと実施

▼今後の展望
 圧倒的な使いやすさ
 らしさの体現

 デザイン室のミッション
 「仕事が楽しい」をつくる

 理性的なデザインに多くの時間を割いている

 仕事はだいたい辛い

 感性的なことにチャレンジしていきたい。
  ・アイコン
  ・イラスト

圧倒的に使いやすい分かりやすさ
これまでにない新しい体験、あたらしい意味
心に訴えかけるような美しさ
心に寄り添ったコミュニケーション

感動レベルを目指すぞ!

■【一般公募】スタートアップ創業時のCXOのお仕事
金子 剛さん GOGEN株式会社

▼自己紹介
一番泥臭いタイプのデザイナーです
Yahooやサイバーエージェントでキャリアを積んできた。

・新卒でヤフー(株)に就職
・新規事業を作る楽しさを知る
・各種デザイン組織の立ち上げ
・様々なスタートアップを顧問として支援
・手触りのある体験を作りたい

・著書:ユーザー中心組織論

・MyVISION より多くのスタートアップをデザインの力で社会実装したい

▼今何をつくっているのか
Release
情報とサービスをひとつなぎにする
不動産売買DXXプラットフォーム

衣食住、最後に残った体験のDX
「住む」体験をデジタルでなめらかにする

データを中心に体験を最適化

▼今日のメインメッセージ
SaaSプロダクトは一刻も早くCXOを迎えいれるべきだ

 SaaSプロダクトはスタートアップ”初期にこそ”
 CXOがいるとレバレッジが効くという事例です。

初期にCXOが存在することでプロダクトの成長を決める
「体験の幹」の設計を初期から行うことができる

多くのSaaSの初期は残念ながら
「体験の幹」を考えられないまま
機能要件のみが先行して
実装される傾向があります。

そしてバラバラになった機能群の山を振り返って
「あれ、これって使いにくくないか?」
と気づくのです

幹の設計は最初が肝心
上モノが積まれるほど
幹の作り直しは
コストがかかる

プロダクトはあるからこれの体験を良くしてくれ→やれること小
プロダクト作るから体験を考えてくれ→やれること大

初期にCXOが存在することで
数歩先の未来を
具体的な形で議論できる

「抽象的で大きなビジョン」と
「今作らなければいけないもの」
の間を埋めるプロトタイプをつくれる

完成前に売り出すことだってやりやすい

社内:連続性のあるプロダクト開発
社外:不確実性の削減

何も無い創業初期、
あるのは輝くアイデアだけ

初期プロダクトは、不動産電子契約サービスの開発

共同創業の2人に声をかけられ

あたりまえに何もない創業時

最初期はプロダクトの開発も外注

ここで大切にしたのは
「体験の幹」

体験の幹とは、
理想的な一本の
ユーザージャーニー

事例:Twitter

変わらない幹を最初に設計し枝を生やす

アイデアを構築する要求を「体験」で並び替える

幹となる「こんな風に体験してくれたらいいな」
を徹底的に磨き込む

構造的な美しさが体験の手順と一致するとは限らない

体験設計のブレスト資料

何故か軽視されがちなSaaSにおける
体験の幹(特にtoB)

あらためてSaaSデザインとは何であるか?
Software as a Service

経済産業省:サービスデザインをはじめるために
https://www.meti.go.jp/press/2020/04/20200420002/20200420002-1.pdf

サービスデザインされたソフトウェアこそが
これからの真のSaaSである

あなたのSaaSは
ただの「サーバー上のソフトウェア」
になっていないか?

群盲象を評す

過去を整理し直すと、今はねじれる

SaaSプロダクトは一刻も早くCXOを迎えいれるべきだ

https://speakerdeck.com/player/8e031554c59e4d2e8222b0f51c9f8c48

■LTVから考えるUIデザイン
枌谷 力さん / 株式会社ベイジ

▼自己紹介
株式会社ベイジ代表
クラスメソッドCDO

肩書は経営者だがデザイナー歴が長い

▼会社紹介
顧客の成功をともに考えるウェブ制作会社

▼セッション内容
支援会社からの視点で手法等を共有

▼問題定義

▼ビジネスの原則
事業成長のために、お金/時間/人を投下する

事業フェーズによって、制約の内容や優先度、UIの重要性が変わる
事業初期ほどリソースの制約が大きい

▼UI改善の難しさ
 事業上の優先度と関係なく
 UI改善が進んでしまうことも多いのでは?

▼組織の難しさ
 経営者(CEO)
 責任者(PdM)
 デザイナー

事業との接続や優先順位付けは本来は上位職の仕事だが
お互いをカバーし合いながらワンチームで取り組むのが理想

▼デザイナーの価値向上
 デザイナーやデザイン会社が積極的に越境と啓蒙を行い、
 ビジネス側に働きかけることが、デザイン領域の地位向上・信頼獲得に繋がる

▼改善プロセスの基本
 ①事業構造の把握
 ②ボトルネックの分析
 ③アイデアの立案・実行
 ④結果の検証・運用

▼①事業構造の把握
 目標(KGI)を決める
 影響因子(KPI)を決める
 UI改善で狙うKPIを決める

▼SaaSの利益構造
UIで影響を与えやすいのが売上領域。

▼LTV
 Life Time Value:顧客生涯価値

▼LTVの分解
 LTVマップの作成

▼優先順位のつけ方
 ・LTVに対する影響の大きさ
 ・LTVに影響を与える確率
 ・改善の緊急性の高さ
 ・改善による伸びしろ
 ・実施の容易さ
 ・UIで変わる可能性

▼LTV会議のススメ

▼②ボトルネックの分析
 仮説を立てる
 仮説を元にリサーチする
 改善対象を確定する
 KPIを設定する

▼UXリサーチの課題
 ・UX上の課題の重要性が、LTV上の課題の重要性とズレる
 ・UXリサーチに従ってUI改善したのに、LTVへの影響が少ない
 ・LTVに影響する重要な改善が、後回しにされてしまう
 ・UXリサーチで決まったKPIが、LTVと相関しない指標になる

▼リサーチの対象
 LTVボトルネック周辺の顧客体験にフォーカスする

▼2つのリサーチ
 ①仮説検証型でやることが大事
 ②アイデア発見型

▼リサーチの種類
 インタビュー
 アンケート
 オブサーブ
 アナライズ

▼KPIの設定
 KPI(LTV=KGIに関係する指標を定める)
 SMART
  S:Specific(具体的に)
  M:Measurable(測定可能な)
  A:Achievable(達成可能な)
  R:Related(経営指標に関連した)
  T:Time-bound(時間制約がある)

▼ベイジの紹介
ベイジの紹介があって終了。

■流通SaaSを支えるUXリサーチのリアル
難波 佳代子さん / 株式会社Retail AI

▼自己紹介
福岡在住
ディスカウントストアのTRIAL

▼トライアルカンパニー
売上6531億円

▼プロダクト開発の今までとこれから
 今まで→社内の考え方が中心
 これから→ユーザーが中心

▼リサーチの概要
 流通企業の営業担当者向けに提供

▼ジョブ理論
 顧客のニーズをJob To Be Done(顧客が済ませたい仕事)と捉える考え方。

▼ジョブ理論のプロセス
 プロダクトデザインの前段階にジョブ理論の考え方を取り入れる

▼仮説設定
 ・ユーザーストーリーマップで業務フローを可視化
 ・業務フローごとのジョブの仮説出しと仮説のゴールを分類

▼仮説立案
 ジョブ理論を「社会的」「感情的」「機能的」に分類

▼仮説検証
 インタビューを実施

▼ブラッシュアップ
 インタビュー実施後に振り返り(KPT)を実施

▼ジョブを定義
 ・カテゴリーを定義
 ・カテゴリー分けしたジョブをつなげてストーリーにする
 ・ジョブを定義

▼着眼点の定義・優先順位づけ
 ・定義したジョブの信ぴょう性をアンケートを実施
 ・重要で満足していない点に着目

▼マッピング

▼着眼点の定義・優先順位づけ
 リサーチの最終成果物→ペルソナ

▼まとめ
 志ある人たちと見る
 想像もつかないような景色

■コーポレートブランディング組織の立ち上げと直面した課題
矢野 りんさん・前川 景介さん / 株式会社LegalOn Technologies

▼課題1 ポジションは用意されていたが、意外と仕事は用意されてなかった
前川さん:コーポレートブランディング担当の一人目のアートディレクターとして入社
     2022年07月01日

 ・いきなり脱線しますが、アートディレクターとは?
  デザインの部分の総合監督。
 ・張り切って入社したが、特にやることは決まっていなかった。
 ・便利なサムネイルおじさん。
 
 ・パーパスを決めるワークショップを見学。
 ・ここでアートディレクターとしてできることは何か?
  →パーパスを視覚化することを始めた。
 ・六角形を6つの三角形で表現するのって、結構アリじゃない?
  →グラフィックを制作した。

 ・まとめ
  何事も言語だけで詰め切らずに、
  言語を視覚化して見せるという試みをした。

▼課題2 まさかの社名変更。新ロゴマーク制作から運用までを超特急で。
 社名変更するということは・・・新しいロゴマークを作らないといけない!
  →1か月でつくれとオーダーされる

 ・スピーディー、かつ、納得感のある進め方とは?
 ・ロゴマーク完成!!
  https://note.com/lf_designers/n/n8236ec5f220c
 ・その次に必要なことは・・・?
  →まずは、とにかく超特急でレギュレーションを作成!!
 ・その後、優先順位をつけて、各ツールを作成。
 ・すべてが超大変!だから息抜きでポスターを作成!?

 ・まとめ
  順序立ててコンセプトから練り上げるのではなく、
  まず、表現したいことや理想像を掲げ、
  そこに向かって一直線に猛ダッシュした。

▼課題3 何か忘れてない?そう、コーポレートサイト
 ・ロゴもあるけど、コーポレートサイトの改修が・・・
 ・仮改修と本改修の2段階ですすめることに。
 ・生まれてはじめてのクライアント体験
  https://note.com/keisuke_maekawa/n/n73613e2df87d

 ・なんとか無事公開へ。
  https://legalontech.jp/

 ・まとめ
  実現可能な範囲で何をすべきか?
  タイミングに応じて本当に必要なことを追求した。

▼課題4 落ち着いて考えるとチームが無かったため、ゼロからチームを作ることに。
 ・薄々気がついていったけど、ぼっち。。。
 ・デザインチームではなく、クリエイティブチームにしたかった。
  →アートディレクター、グラフィックデザイナー、編集の3人体制に。
 ・ブランディングの部署なのに、体系的にブランディングを学んだ人がいない。
 
 ・まとめ
  デザインという意味を広義でとらえ、
  今、求められている成果をあげるために必要な
  職能を考えた。

▼そんなこんなで、この期間中に作ったあれこれ。
 クローズド社内報「ホーテク!」
 →Notionで作成

 ・オープン社内報「LegalOn Now!!」
 
 ・採用内定者にお渡しするオファーレター

 ・バリューポスター
 ・バリューステッカー

▼今日、伝えたかったこと
 Come on! BtoB SaaS業界。

▼自社プロダクトの紹介
 LegalForce
 LegalForceキャビネ

■社内SNSのプロダクトデザイン
二階堂賢さん・松本渚さん / 株式会社スタメン

・伝えたいこと
 ちょっと変わったドメイン
 独特の難しさと面白さ、
 作り手の想い

▼TUNAG

▼人と組織における
 従業員の悩み
 経営者の悩み

▼TUNAGのサービス概要

▼①毎日来たくなる場所へ 
 ・想像以上にアクセスが少ない!
  重要性を伝えるのが難しい
      +
  なくても目の前の業務はとりあえず回る

 ・良質なコンテンツがあっても
  来てもらわないことには始まらない!

 ・「サブとして使うもの」から
  仕事のポータル的な存在へ
  →チャット・業務申請
 ・TUNAGを使う目的や想いを
  伝えられる場をつくる
  →メッセージを届けられる機能を実装

 ・つぎは来てくれる頻度を増やしたい!
  外発的動機(報酬・地位・名誉・義務感)
  内発的動機(興味・充実感・達成感・楽しさ)

 ・「♡なんかちょっといいな」と思ってもらう
  ・ユーザーの中にポジティブな感情が湧きおこる状態
  ・ユーザー同士でコミュニケーションが発生する状態

  →特別なサンクスカードを作る
  →TUNAGのロゴがサンタやトナカイに代わる

  ・意思をもって実行したがちょっとドキドキ
  ・想像以上の反応や嬉しい声!

  ・♡リビングのように、なんとなく
    毎日来たくなる場所へ

▼②「思い出」も組織にとっての大事な資産

 iPhoneの「For You」
 写真を解析してアルバム風に提案してくれる機能

 ・こんなことあったね、楽しかったね
 ・コミュニケーションのきっかけのひとつ
 ・会社の思い出でもあっていいのでは
 ・長い期間組織に寄り添うサービスだからこそ届けられる価値
 ・懸念も少しあったので、社内でテスト「思い出botくん」
  →コミュニケーションが活発に。
 ・TUNAGへの実装
  提供価値としてのお客様の評判は良かったが・・・
  →投稿者の負担が大きかった。

 ・自動で投稿を選別して届けるの機能など
  まだまだ改善を続けています。

▼③私たちの想い

松本さん
 ・制作会社にいたが辛くて身体が動かない日も。
  →あの時TUNAGがあってくれたらより楽しく働けたのかも

 ・求めている組織や人にはやく届けなければ
 ・仕事という人生において長い時間を使うこと
  少しでも前向きにしたい。

二階堂さん
 ・人と組織を重要視している企業のスタンダードになる
 ・TUNAGが導入されているから安心して働ける
 ・TUNAGが導入されている会社だから働きたい

 
■デザインに関わる全ての人たちでエベレスト登頂を目指すために取り組んでいること
白鳥 亜美さん / サイボウズ株式会社

▼自己紹介
2020年にサイボウズに新卒入社
kintone担当

▼セッション概要
最初から完璧なデザインシステムは作れません。時間をかけて作ったものでも、実際にそれが利用者にとって有用で求めていたものとはかぎりません。
いきなりエベレスト踏破を意気込んで失敗するようなものです。

私はこの活動だけに投資をして2年が経ちました。

私たちのデザインシステムは、利用者と一緒に成長し、開発チームで一緒に育てていくものです。
一緒に成長するために、チームや職種を超えて越境し協力しあう活動や工夫についてお話しします。

▼kintone,kintone開発チームについて
 ノーコード、ローコードでアプリが作れる「業務改善プラットフォーム」

 ・kintone開発チームについて
  127名

 ・kintone Design Team
  23名

▼kintone Design Systemについて
 ・2021年12月にチーム結成
 ・PM、エンジニアも価値を理解
 ・サイボウズデイズのキーノートで紹介

 ・デザインシステム構築・運用むずかしいですよね、、
  有志が集まってつくりはじめたけど、、
  利用が広がらない
  「理想のデザインシステム」を追い求めて頓挫

 ・最初から理想のデザインシステムは作れない
 ・いきなりエベレスト踏破を意気込んで失敗するようなもの
  →小規模の山から少しずつステップアップしていく

▼kintone Design System運営理念

 ・kintone Design Systemを育てている人たち
  他チームからコントリビューター30名以上
 
 ・Federated Model

・フォーカスしたこと
  1.デザインシステムの利用実績を作る
   「今」使えるものを提供する
   利用が始まってから理想に近づけていく
   ・ドキュメント
   ・コンポーネント
   ・デザイントークン
  
  ・大切にしたこと
   ・今すぐに使えるものを提供して置き換え
   ・利用実績ができてから改善していくマインドセットを揃える
   ・「今使えるもの」は常に更新される
   ・デザインシステムチームは常に「どうなっていきたいか」を見据えている

  ・最小でできることから始める

  ・実績
   エンジニア4チーム
   デザインチーム
  
  2.「開発チーム全体で育てる」文化を形成する
   ・デザインチーム内ワーキンググループ
    ・ワーキンググループ憲章
    ・デザインチームに知見・工数が足りてなかったアイコンの整理ができた
    ・専門領域は専門家に頼る
     デザインシステムチームはビジョンと場所を提供

   ・利用チームのエンジニアにプルリクを出してもらう
    ・機能開発で必要になった追加機能・コンポーネントはプルリクを出してもらう
    ・パフォーマンス改善などより得意なメンバーにお願いする
    ・技術的な学習のために利用してもらう

   ・大切にしたこと
    ・初期の手厚いサポート
    ・マインドセットを揃える
  
   ・実績
    ・1週間あたりのコミット数、プルリク数→2倍
    ・コントリビューター数→30名以上
    ・ガイドラインドキュメント数→55ページ

▼まとめ
 ・利用者と目線を揃えて仲間を増やす
 ・仲間を増やしながらすこしずつ高い山にチャレンジしていく
 ・デザインシステムチームはルート調査と先導
 ・デザインに関わるすべてのひとで協力しながらエベレスト登頂をめざす

■戦略プランナーから見たSasSのブランドデザインのポイント
筧将英さん / Base Strategy株式会社

▼自己紹介
Base Strategy株式会社
代表取締役
電通に14年在籍

著書:「考えるスキル」を武器にする

▼Base Strategy
 マーケティング/コミュニケーション領域のストラテジーブティック

▼戦略プランナー/ストラテジックプランナー
 =定性領域のコンサル

▼デザイナー
 デザイナーという領域が増えた。

▼ストラテジックプランナー
 電通では2016年ごろ消滅

▼広告のブランドデザイン
 
 ・ブランドデザインの5つのポイント
  ①ドメイン定義
  ②ブランドアセット/言語化
  ③拡張性
  ④耐久性
  ⑤体験の一貫性

▼SaaSブランドデザインの特徴

▼ブランドデザインのポイント
 マスマーケを始めるときに議論になることが多い

▼①ユーザー獲得と市場創造の両立
  デジタルマーケティング→効率低下→マス広告の検討

 ・事業会社から見ると
  新しい市場の拡張や発見

▼事例:往診サービス
 今までのコア価値を中心に広げる

▼事例:フォトデータベースサービス
 ハレの日を創出するサービス
 今までの延長線上で広がる

▼事例:クラウドファンディング
 これまでとは異なるところに見出す

▼市場創造→カテゴリワードづくり
 タグライン/サービス規定ワード調査

▼②第一想起を適当に考えない
  「第一想起」の規定は「狙う市場」の規定

▼事例:消費者金融サービス提供会社
  第一想起は名詞か動詞で考える。
   名詞:カテゴリ
   動詞:ニーズ
 
▼③ブランドの拡張を考慮する
  SaaSの特徴はサービスがどんどん充実すること

  ・ブランディングの「速度」と「方向」
  ・ブランドは人の頭のなかで固定化される

▼事例:のどごし
▼事例:東急不動産

  ・ブランドの「摩擦係数」
   いったん止まると動き出すのが難しい

▼④ブランドアセット・言語化と非言語領域
  何にブランドを貯めていくのか。
 
 ・ブランドアセット
  ・キャッチコピー/タグライン
  ・トーン&マナー/人格規定
  ・サウンドロゴ
  ・色/デザインフレーム
  ・音楽
  ・体験

▼事例:ビズリーチ
 即戦力というひとつのメッセージで2つのターゲットに効果的にアプローチしている

▼事例:CAMPFIRE
370万人の支援者が、待っている。

▼⑤領域侵犯/領域侵犯のスタンス
  UI/UXでの価値と広告メッセージが切り離されている

■デザイン経営では語られない、経営するデザイナーの選択と歩み。
米永 さら沙さん・莇 大介さん / 株式会社Mutur
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このセッションはMutureの方が書き起こしをしてくれているので、
そちらを参照。

SaaS Design ConferenceにMutureメンバーが登壇したよ|Muture
こんにちは!Mutureのあさいです。 2023/11/23(祝日)に開催された “SaaS Design Conference” に、Mutureからよねさん・じゃみさんが登壇してきてくれました! タイトルは、「デザイン経営では語られない、経営するデザイナーの選択と歩み。」 今回は、当日の登壇内容をイベントレポート...

ということで、
みなさん、長時間お疲れさまでした。

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