お昼からのセミナー、
ビービットCEOの遠藤さんが講師でした。
■念願のサービスリリース!でも・・・
これ何のために作ったの?投資対効果は?
作れと言われて作ったのに。
サービスが消え去っていく・・・
■捉えるべき間違いと起きている事象
「サービスリリースは出発点であり始まりに過ぎない」という観点の欠落
■潤沢な資源はリリースまでしか投下されない。
・企画チームは解散
・MVPは小さく生んで大きく育てるはずだが・・・
■戦略ストーリーがなく存在意義が曖昧
・リリースが目的となり戦略的な位置づけが曖昧
・現実に対峙しながら戦略を再構築する余力がない
■成長基盤の「顧客への提供価値」が高まらない
・会員数・ユーザー数が目標になる
・顧客価値を無視した施策が横行(ダークパターン)
■最大の間違いは・・・
「サービスリリースは出発点であり始まりに過ぎない」という観点の欠落
■「つくりっぱなし」がダメになった理由
1.テレビ視聴率にみる供給爆発と多様化
視聴率30%以上の番組数
30年前 1860番組→2020年 2番組
2.企画が容易に外れる時代
デジタルサービスにおける新機能の利用頻度(米国)
「ほぼ利用されない」が8割
3.デジタルサービスは改善競争にさらされる
ビフォアデジタル:物理的な製品(UXの改善は困難)
アフターデジタル:デジタルサービス(UXの改善が可能)
4.指数関数的に成長し、真価は後段に現れる
・成長は指数関数的
・「弾み車の法則」(ジム・コリンズ「ビジョナリー・カンパニー2」)
・高速PDCAが肝要
5.顧客との関係性強化の重要性は高まり続ける
・労働人口は半分になる
・ロイヤルカスタマーの重要性
6.ロイヤルカスタマーを創出する方法
基本価値の提供
↓
期待価値の提供
↓
願望価値の提供
↓
予想外価値の提供
↓
共感、同一視
■デジタルサービスの成長に向けて
▼取り組みべき3つのこと
1.戦略ストーリーを明確にする
一度きりの関係性→デジタルでつながり続ける長期的な関係性
①新規
②事業そのもの
③物理製品を包み込むようなデジタルサービス
④アフターサービス
2.ファン創出に直結するUX指標を決定する
「ユーザーエクスペリエンス」にはユーザとその会社、サービス、
およびその製品とのやり取りのすべての側面が含まれる。
ユーザビリティはユーザーエクスペリエンスの前提の概念であり、
使い手にとっての価値の度合い、
つまりどの程度役に立っているのかを示す。
→UX向上の意義は「ユーザとの強い関係性をもたらすこと」にあり、結果として安定性の高い事業成長をもたらします。
NPSはいくらでもインチキできる。
「ユーザとの強い関係性構築」にはユーザの目的達成を支援する必要があるため、ユーザの目的達成を表現できて計測可能な指標を一つ決め、最重要指標
・ユーザーとの関係性構築は事業成長に直結する
・事業成長とUXの関係性を理解する
3.データにより現状を把握し、改善に踏み出す
・現状を知ることが成長への第一歩となる
1.役割を全うするための理想のUX指標の目標値を決める
2.UX指標に現状値を入れ、理想との距離を知る
3.UX指標までのジャーニーの節目をKPIとして数値化し、
ボトルネックを把握する。
4.改善容易度などを加味し着手する課題を決める
■まとめ
1.デジタルサービスの墓場と化す最大の原因は「サービスリリースは出発点であり、始まりに過ぎない」という観点の欠落。リリース後は体制も予算も削られる傾向にあるがそれは大きな間違い
2.現代においてリリース時に顧客を満足させられるサービスを作る難易度は極めて高い。サービスの成長は指数関数的であり、継続的な改善なくしてサービスの成長・成果は望めない
3.デジタルサービスの墓場化を避けるための処方箋は、①戦略ストーリーの明確にし、②ファン創出に直結するUX指標を策定して、③データにより現状を把握し改善に踏み出し、新しい流れをつくること
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