~使い手の行動をうながす文章が書けるようになる~ UXライティング実践講座 2023年9月21日

■会社紹介
・30年ほど前に創業

■担当講師
・小原拓也さん
・人間中心設計専門家

■UXライティングってなに?
・そもそもUXってなに?
・ISO 9241-210
・なんでUXが大事?
 →「モノの所有」から「コトの体験」へ
・UXライティングってなに?
 →①→登録→日々の利用→解約
 →今だとSNS。
 →UXの中のユーザーとのタッチポイントで表示され、行動を促す短い文章=UXライティング
・×意味が通ればいい 〇ユーザーの体験を設計する
・わかりやすい文章を書く技術では足りない
・「コンテクストを理解する」とは?
 →人間のおかれた文脈・状況でウォンツは変わる
 →カップヌードル→手軽に栄養価の高いものを →世界観が変わってきている。
・コンテクストの理解→人間らしく書く技術

■UXライティングにはどんなものがある?
・〇旧ツイッター 「いまどうしてる?」
・〇Amazonの商品画面 「カートに入れる」「今すぐ買う」
・〇あつまれ動物の森の名前入力画面「考え直す」と「オッケー」
・こんなものが本当に効果的?
 →Googleのホテル検索エンジンの例 「部屋を予約する」「空きを確認する」→エンゲージメント率が17%向上した

・コピーライティングとの違い
 →見た人の気持ちを動かしたり、興味をひいたりする広告文の記述。利用者の体験を想起させるものだが、何か具体的な動作を促すものではない。

■UXライティングってどうやる
・基本的には、UXデザインのプロセスを踏む
 ⓪ゴールを定める
 ①ユーザーを知る
 ②ユーザー像を描く
 ③つくってみる
 ④評価する

・重要なのは、必要に応じて立ち戻り、改善を繰り返すこと
・毎回これをやらなきゃいけないの?
 →今回は、作ってみることに着目してみる。

・UXライティング8つのポイント
 ①簡潔に書く
 ②ユーザーに語りかたりけるように書く
 ③敬語を意識しすぎない
 ④専門用語を多用しない
 ⑤表現に一貫性をもたせる
 ⑥ユーザーを不安にさせない
 ⑦次に何が起こるかわかるようにする
 ⑧翻訳しやすい書き方をする

①簡潔に書く
 ・一つの分で複数の事柄を説明している。
 ・不要な説明が含まれている
 ・省略しすぎのも注意!
 ・良い例:Apple製品の割引条件

②ユーザーに語りかたりけるように書く
 ・ユーザーに馴染みのない言葉や表現が使われている。
 ・回りくどい表現が使われている。
 ・熟語や受動態が多様されている。
 →Apple webお問い合わせページ

③敬語を意識しすぎない
 ・「~いただく」などの尊敬語を多用し、冗長になっている。
 ・「~られる」のような尊敬語が受動態と混同しやすい形で使われている。

 →例外:葬儀屋さんのwebページ(敬語が適切)

④専門用語を多用しない
 ・例:IoT、モニタリングなど
 ・例:無洗米のパッケージ(無洗米という言葉を知らない人がいる)
 ・例:専門的な業務ソフトウェアの文言(逆に専門用語を使った方がいい)

⑤表現に一貫性をもたせる
 ・同じものを指すのに違う単語が使われている
 ・語尾の品詞、言い回しが統一されていない。
 
⑥ユーザーを不安にさせない
 ・個人情報を提供する理由が不明確、もしくは提供する情報が過大になっている
 ・手続きが正常に完了したかが不明確になっている。
 ・エラーが起こったとき、対象の方法がひと目で分からない。
 ・例:Hulu会員登録画面

⑦次に何が起こるかわかるようにする
 
⑧翻訳しやすい書き方をする
 ・主格や目的語を省略しすぎている。
 ・複数の意味合いに翻訳できる表現になっている
 ・例:「これはアインシュタインの本です」

※改善のサイクルを回していくことが重要

■質疑応答

・例えばホームページの問い合わせボタンのよい表記はありますか? 
 →カスタマーサポートに連絡する

・開発プロセスのどの段階からUXライティングの調整をしていくのが良いのでしょうか?UIのグラフィック調整など開発の後半フェーズに回ってしまう印象があります。
 →プロトタイプを作るところぐらいから始めることが多いが、
  基本的には最初のプロセスから始める。

・評価後のPDCAサイクルを上手く回す為には、アンケートなどは細かく行う必要がありますか?
 →評価によっては戻るプロセスが違ってくる

・UXライティングのスキルが身についているかどうかを確認する、またはアピールする為の資格等はありますか?
 →UX検定や人間中心設計専門家をとる

・サイトの「評価する」際、やはり定量分析は重要でしょうか?私は研修の受講者に対して課題提出を案内したり、受講で重要な情報を専用サイトで提供しています。受講者が迷いなくストレスなく動けたか?を知りたいのですが、どのように「評価」すればよいか悩んでいます。
 →定量調査では深堀りができないので、定性評価がいい場合もある。

・UXライティングが優れているメーカー、サービス、プロダクト等あればいくつか教えてください。
 →任天堂がけっこう良い

短かったけど満足する内容のウェビナーでした。

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