Tama Design High School 「インタラクションのデザイン」2023年12月24日

というわけで、
1か月かかったTama Design High Schoolも、
最後になりました、

最後は面識のある北崎さんが講師でした。

▼講師:北崎 允子さん
武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科教授
デザインリサーチラボラトリー代表

▼「モノ」のデザイン
・グラフィック
・プロダクト
・空間
・建築

▼インタラクションデザイン
「人」と「モノ」の関わりたいのデザイン=「コトのデザイン」

▼インタラクションデザインとは
即興劇をできるよういうにすること!?
なぜこれば私たちにはできるのか?

▼インタラクションデザイン=記号・認知と行為・社会現象をつなげて考えるデザイン

・電話をかける、ということの規範・当たり前
・この人は携帯電話をかけているという認識
・自分も手に携帯電話を持って耳に当てる態勢を取り「もしもし」と言う
・ピッポッパ、トゥルルル音、板状のものを持つての形、手を耳に当てるという体の状態、スマホ画面

▼事例:洗剤
・ほとんど液体で売っている
・目立つ色
・凄いにおい
・購入する
・利用する
・液体洗剤専門の洗濯機
・物流自体も変わる

▼事例:オランダの事例
・液体の洗剤を運ぶトラックがCO2排出の原因になっている
・DISH DETERGENT
 ・洗剤を圧縮したタブレット
 ・液体に比べて輸送が少なくなる
 ・コンビニに置くことを念頭に開発
 ・20、30代に好評だった。

※インタラクションデザインは最もパワフルなデザインである
 なぜなら世界を変えるからだ。

 それが人に、社会に、地球にとっていいかどうかに関わらず。

▼「インタラクションをデザインする」 More Example
・お前が早くいなくなれば、みんな幸せなのにな。まじで早く消えてくれよ。
 ・自分が「いなくなれ」「消えろ」と言われている
 ・知らない誰か→世の中の全員がそう思っているのではないか
 ・ネット上では現実世界では言わないことを言ってもいい

 ※指殺人

・誹謗中傷撲滅キャンペーン
・「指殺人」や傷つく人の減少?
ネット上のネガティブなコミュニケーションの減少?
・自分が誰かから見られている
 自分が誰かを傷つける単語を入力した自覚
 怖さ、不気味さ
・入力するのをためらう、考える、入力を止める?

▼事例 LINE
・LINEとYahoo!が合併
・プライバシーポリシーに同意しないと使えなくなります。
・文字が小さくて読めない
・クッキーポリシー(同意するボタンだけ目立つ)
・ダークパターン

・市民はパーソナルデータを起業に預けることにより無関心
・データが集まるプラットフォーム企業がより強くなり、アンバランス化・分断
・データによって判断される社会が話し合いが行われないまま作られる

▼事例:市民共創でデザインする未来のパーソナルデータ利活用のあり方

▼パーソナルデータの利活用の課題:受動的な人々の「漠然とした」不安
・エスノグラフィックリサーチを使って分析
・9種類ぐらいの人間に分けられた

▼データ利活用の議論に積極的に関わる市民を増やすワークショップ
・9タイプの人間をカードにした。
・参加者にカードを選んでもらう。
・WHAT-IFカード 11枚ある
 https://shortshort.coda-pj.org/

 ※リクルート、就活生の個人データを売っていた
・2つのカードを選ぶ
・800字で、未来の架空の短編小説を書く
・ペアを組み、共感した短編小説を選ぶ
 ・このストーリーが本当に起きたとして、賛同する点・賛同しない点はどこか?その理由は?
 ・賛同しない点に対して、本当ならどうであればいいとあなたは思いますか?
 ・本当はこうがいいというシナリオが実現するためには、政治・経済・社会・技術・教育などの観点でどんなことが必要だと思いますか?

▼参加者の変化
・リッカーとスケールによる参加者の自己評価のWS前後比較
・より良いデータ利活用のための、各所へのリクエスト(例)
 ・Political Shift
 ・Economical Shift
 ・Sociological Shift
 ・Technological Shift
 ・Legal Shift
 ・Educational Shift

・市民がパーソナルデータ利活用に関心を持ち、自分ごとになる
・市民・プラットフォーム企業・政策などと共創で、より良い利活用のための技術・法律・サービスが創られる機運

▼まとめ
※インタラクションデザインは最もパワフルなデザインである
 なぜなら世界を変えるからだ。

 それが人に、社会に、地球にとっていいかどうかに関わらず。

 まずは目の前の中にある(特にスマホの)「記号」を疑ってみよう!

■質疑応答

Q.カード11枚でしたっけ、あれってどのようにお作りになったのかなって気って。

A.これはですねまずはチームメンバーでそのテーマであるパーソナルデータ利活用の今、どんなことが起きちゃってるかっていうのをウェブサイト上で、様々な事件をたくさん集めました。それをちょっと分類をするとなんかちょっと何ていうかなテーマが見えてきたんでそれを用いてそれをそのままこれが本当に当たり前になっちゃったらどうするとか、これが別の分野で起きたらどうするみたいなふうに発想しやすいような形にして考えていったっていうようなそんなプロセスになります。

Q.課題のデザインなどで、なんとなく、環境問題やSDGs的な現象に沿ってデザインした方がいいみたいな風潮があると思うのですがどう思いますか?

A.何となくだと、本当にそれは達成できないと思います。なぜそれをSDGsって言葉ちょっと難しいんですけど、いろんなことがあるんで、何かそういった環境問題とか、人権問題みたいなものに本当に取り組むんであれば、本当にそこにどっぷりと入る必要があると思うんですね。それをやっぱり、外側からそういった人権問題とかを見ている限りは、何もわかんない。そうすると何となくなデザインになっちゃう。そうじゃなくて本当にそこにいる渦中の人たちに会いに行くってことがとっても重要なことだと思うんですよね。これこのデザインをしてくれた関口くんもですね、すごくいろんな人に会いに行ってくれました。あの実際にですね、NPOでこういった取り組みされてる人とかですね、あるいはやはりそういう傷ついた経験、気づいた経験のある人のご家族がやってるNPOがあってそこのご家族の人たちにあの思いを聞きに行ったりとか、そうですねあるいはそういったことを研究してらっしゃる社会学者の方であるとか、そういう本当にそこの人たちの中でデザインをしていかない限りは何となくなものを作ってもそれは全く社会現象に及ばないものになってきてしまうので、ぜひどっぷりと入って、どんなデザイナーの学生さんであればどんなここで言っている記号や形態をデザインしそこからどんな行動を呼び起こし、そしてどんな社会現象を作っていきたいのかっていうところまでなんていうかな本当に人々にと関わりながらやっていくっていうのがとても重要かなというふうに思います。

Q.インタラクションデザインの入門を勉強するうえでおすすめの本とかありましたら教えていただきたいです!

A.すごくそれ難しくて、最初に申し上げた通りで、インタラクションデザインっていう、デザインって言葉もそうなんですけど、変わっていくんですよね。いろんな立場の人によっていろんな主張があってどれも正しいと思いますので、私は入門書はないと思ってます。全部読んでください。その中で自分で定義をしてほしいっていうのが私の答えではあるので、ぜひですねもし気になるようであれば、そうですね私がこの最後にご紹介したプロジェクトで論文を書いてますので、そのあたりに参考文献とかも載ってますのでその辺りから見ていただければいいのかなというふうに思います。

(https://coda-pj.org/

Q.非美大卒の社会人ですが、社会現象に影響を与えるデザインの仕事に携わるにはどういう環境に身を置き、どのような経験を積むのがよいのでしょうか。まずは美大に行って勉強することでしょうか?

A.別に美大出てなくても、こういうことをやってる人っていうのはいると思います。美大だけが全然答えではないと私は思っていますし、もし社会人なのであれば、特に社会現象的なもう少し社会現象に対して解を出すような商品企画部とかサービス企画部とかあるいはもう少し企業の社会的責任みたいなことをやってる部門とかで仕事をしていくっていう考え方もあると思うんですね。その中でやはりそうですねそこの記号との繋がりを見つけていくってところがとても重要だと思うので、デザイナーとコラボレーションしながらやっていくっていう考え方もあるとは思います。ただやっぱりコラボレーションだけだとなかなかうまくいかないみたいなケースもあると思うので、私が言ってることというのはいかにその三つの階層を行き来するか、あのデザイナーさんに作っちゃってもらうとそれが勿体なくて、捨てられなくなっちゃったりするわけですよねそうすると思ったようなそれを捨てれないっていうことが起きてしまったりするので何って言うかなもう少しアジャイルに、それぞれの階層を行ったり来たりしながらやっていくっていうことがとても重要だと思うんですけれども、その際に非デザイナーって言葉があるのかどうか私はわからないんですけれども、特別な大学でのデザイン教育を受けていない人でも、記号っていうような観点で見ていけば、作れる可能性はあるわけですよね。なので、必ずしもそれが答えではないかなとは思いますので今の観点でいろいろもがいてみるといいのかなっていうふうに思います。私は逆だったんですねむしろ私はデザインから入った人間なので、
デザインをやっていくうちにこういうことを考えながらデザインをしなきゃ駄目だと、何か上司にしたのでデザインしてるだけだと結局私がデザインしたものが人を傷つける可能性があるってことにもある時気づいてそこからデザイナーというキャリアではなくて、デザイン研究というふうに進みたいなというふうに思って日本飛び出したわけなんですけれども、その中でやはりキャリアの中でもデザイン部門とかデザインをやる立場にずっといたわけではなくてそういったストラテジィックデザインであるとか商品企画とかサービス企画を考えるって言ったことも経験をしてきましたので、やっぱり様々なところで経験をしながらどうやってそれを繋いでいくかってことを自分なりに私はあの考えてきたっていうことですかね。

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